メルペイコネクトが創業メンバーの募集を開始!ところで、メルカリのフィンテック事業に勝機はあるの?

注目のメルカリがついにフィンテック事業の人材を募集を開始した。

ついにメルカリがフィンテック事業の人材の募集を開始した。経営幹部からスタッフレベルまで幅広く創業メンバーを募集するため、多くの人材が挑戦するのだろう。

しかし、そもそもメルカリのフィンテック事業に魅力があるの?

メルカリのネームバリューと、フィンテックというバズワードの力で多くの人が集まるのだろうが、応募する前によく考えたい。そもそも、メルカリのフィンテック事業って成功するのだろうか?この事業がコケてしまっては、経済的にもキャリア的にもプラスにならないからだ。

メルカリは国内のメルカリ事業以外は全て失敗している。

まず、冷静に見るべき事実は、フィンテック事業というのはメルカリにとっては副業というか新規事業である。そして、メルカリというのは国内のメルカリ事業は絶好調なのだが、それ以外の事業は全てコケているのだ。

例えば、メルカリの海外事業は未だに足を引っ張り続けている。国内の新規事業として手掛けた現金買取事業や教育系のサービスとかも失敗だ。

まあ、メルカリに限らず、新規事業や副業というので成功するのは難しいのだが、それにしてもメルカリは国内の本業以外、特にひどい。

まず、メルペイ事業を構築できるか?

フィンテック事業といっても、とりあえず今やろうとしていることはメルペイ事業の構築だ。日本全国の飲食店や小売業者がメルペイサービスに加入し、メルカリでの売却代金などで食事やお買い物ができるようにしなければならないのだ。

資産運用とか仮想通貨とか融資事業というのは、その先の話だ。

楽天PayやLINE Payに既に遅れを取っている。

今注目される決済事業であるが、楽天やLINEは既に対応しており、サービス網をかなり構築できている。スピードが重要なネットビジネスで後れを取っているのだ。

メルペイの青柳社長は「後続者が不利とは限らない」旨コメントされているが、果たしてどういう後続者のメリットがあるのかは明かされていない。

そもそも、規模感で楽天、LINEにはかなわない。

全国に決済サービス網を展開しようということであるが、ビジネスのスケール間において、メルカリは楽天やLINEにはかなわない。メリカリはメルペイに関して「月間流通額300憶円」ということを強調しているが、楽天の流通額はその10倍以上である。

また、利用者数1000万人ということであるが、LINEは7000万人であり、ガチンコでこの2社にぶつかると規模感では不利である。

メルペイへの小規模事業者の負担が少なければ、加入してくれるかも知れないが…

もっとも、決済サービスはカードと一緒で、1社か2社しか残らないというわけではない。小売店や飲食店の経済的負担が無ければ、楽天、LINEと併存してメルカリの決済サービスに加入しても問題は無い。

メルカリ利用者にとっても、既に楽天やLINEの決済サービスを利用していても、メルカリの売却代金で食事や買い物ができるのは悪くない。

しかし、ここで注意しなければならないのは、決済サービス網の構築は手段であって、それによって儲かることは無いということだ。楽天もLINEも他での事業との絡みで実施しているのであって、メルペイのサービス網構築が成功したとしても、赤字だろう。

それでは、そこから先のメルカリの金融事業で儲けることができるか?

実はこれが問題なのだが、メルペイで構築した決済サービス網を基に、金融事業で儲けることができるかだ。

自分はこれには懐疑的だ。何故なら、できる事業は資産運用、要するにネット証券とロボアドバイザーだが、これらは他社が既に進めており、メルカリに競争優位性は無い。融資についても同様だ。唯一面白いのは、仮想通貨事業であるが、どれくらいの収益力が期待できるかは、未知数だ。

結局、多大なる経営資源を投入してメルペイサービス網を構築できたとしても、それによっていくら稼げるかというのは未知数であり、その間、海外で赤字を垂れ流し続けることを考えると、資金的にも不安である。

そういうことを踏まえると、果たしてこのポジション、応募すべきなのだろうか…