本ブログの新装開店のお知らせ

突然ですが、本ブログは新装開店をする予定でございます。

 

タイトルは、「外資系金融キャリア研究所」で同じでございますが、

ドメインは"career21.jp"となります。

 

まだ未完成で作業中の段階ですが(閲覧は可能です)、

新しいブログは4月中に見栄えも良くして一定の新装開店を完成させる予定です。

 

そして、本ブログは新規更新を停止し、徐々に縮小していく予定です。

 

本ブログは2018年8月にスタートし、当初の月間PVは100でしたが、

その後は倍々で増えていき、2019年3月の月間PVは約60,000になりそうです。

 

今までご閲覧どうもありがとうございました。

 

 

 

 

 

 

東大、一橋、早稲田、慶応の就活生の視点での、総合商社の序列

 

1. 総合商社は外銀・外コンと並ぶ最難関業種のはずだが…

総合商社は、今の就活生の間において、外銀・外コンと並ぶ、

就職偏差値・就職難易度における最上位企業群であって、

会社名を問わず、内定を取れれば十分に勝ち組だと考えられる。

 

しかし、偏差値主義教育に慣らされてきたのか、総合商社に多くの

内定者を出す、東大、一橋、早稲田、慶応の学生の間では、

総合商社といえどもどこも同じではなく、その中でも序列というか、

ランキングのようなものが存在するという。

2. 総合商社の序列

東大の学生から聞いた話ではあるが、他の有力校でも大差は無いらしい。

 

別格、No.1

三菱商事

財閥系

三井物産住友商事

五大商社

伊藤忠

丸紅

旧六大商社

双日

総合商社

豊田通商

①No.1は文句なしに三菱商事

三菱商事はNo.1というか、別格扱いで、ここは総合商社の中でも

特別な存在だという。

 

一橋の学生も「三菱商事はまず内定をもらえない」という認識だそうだ。

 

その理由としては、外銀・外コンの内定持ちの学生は、そのプライドから

No.1を選ぶということで、特に三菱商事にこだわるようで、

外銀・外コン内定持ちの学生が就活戦線に加わることによって、

難化しているのだという。

 

確かに、株価時価総額とか営業利益といった資本市場的な視点からの

数値でも確かにNo.1なので、まあいいだろう。

 

もっとも、昔は三菱商事が今ほどダントツNo.1ということはなかったのだが。

②財閥系

三菱商事の次はというと、「財閥系」という切り口から、三井物産

住友商事が2番手グループだという。

 

昔は、商事と物産が2大商社というイメージもあったが、三井物産

少し三菱商事に差を付けられてしまったようだ。

 

東大、一橋の学生の間でも、「財閥系」の総合商社から内定をもらえれば

「あいつ、よくやったな」と思われるそうである。

③五大商社

3番手グループは、伊藤忠、丸紅の非財閥系の五大商社ということである。

五大商社という切り口で、双日豊田通商と線を引くという考え方は

理解できる。

何故なら、五大商社とそれ以外とでは年収に大きな差があるからだ。

おそらく、五大商社と双日豊田通商とでは、2~3割は年収の違いが

あるだろう。

 

また、この点は東大からの就職者数という点でも表れている。

 

三菱商事

24

三井物産

14

住友商事

13

伊藤忠

15

丸紅

7

双日

3

豊田通商

0

(※週刊東洋経済 2018/11/17号を基に集計)

 

東大から双日への就職者数はグッと減って3人である。

豊田通商においてはゼロである。

 

これらのことからも、五大商社と双日豊田通商との間には

違いがあると言えそうだ。

④総合商社:双日豊田通商

非五大商社の双日豊田通商の間にも差が有りそうである。

この2社は給与水準においては大きな違いは無い。

 

しかし、豊田通商の場合、名古屋色が強く、東大に限らず、京大や一橋からの

就職者もいない(平成18年3月卒業生)。

 

従って、鈴木商店日商岩井の流れを汲む、双日が序列においては

豊田通商よりも上ということなのだろう。

3. 就職後、総合商社の序列に意味はあるか?

結論的には、五大商社の間では、それほど大きな差は無いはずだ。

少なくとも、就活生の視点から見た違いよりは差は小さいと言えるだろう。

 

他方、五大商社とそれ以外の総合商社との間には年収面において

大きな違いがあるし、ネームバリューにも違いがあると言えるだろう。

 

それでは、五大商社について、どういった違いがあるか少し見ていきたい。

①年収面の違い

三菱商事の場合、初年度400万円スタートで、2年目には600万円、

3年目には800万円と昇給し、5年目には1000万円に到達する。

30歳では1300~1500万円はあるだろう。

 

そして、10年目のマネージャー昇格時点では1600~1800万円となり、

最速で40歳くらいで到達できるグループ・リーダーに昇格すると、

2000万円程度になり、確定申告の対象となってくる。

 

その上の部長に昇格できるのは同期入社の2割?もいないのだろうが、

早いと47歳くらいで昇格し、年俸は2500万円位となる。

 

国内系企業では最高水準であり、東京海上日本生命野村證券といった

トップ金融機関や、電通博報堂あたりと比較しても、若い時(20代)

の昇給ペースが速いのが特徴である。

 

しかし、30歳を過ぎたころから伸びは緩やかになり、とにかく2000万円

までの道のりは長い。

 

外銀だと30歳で3000万円~なので、アップサイドは限られているのが

特色でもある。

 

就活生の評価では、ダントツNo.1の三菱商事であるが、年収面においては

2番手グループの三井物産住友商事と大して変わらない。

住友商事などは若い時からの昇給ペースが速く、残業代やボーナスで

左右はされるのだろうが、27歳で1200万円くらいの社員はいる。

 

しかし、三井物産住友商事も30代で伸びが鈍化するのは共通で

2000万円が遠く、40歳を待たなければならない。

 

伊藤忠・丸紅も似たり寄ったりで、若干、丸紅は三菱商事と比べると

少ないかも知れない。

 

もっとも、商社の場合、海外赴任すると年収は約1.5倍~の世界なので、

全く違ってくる。

 

五大商社の年収水準は気にする程の有意な差は無く、むしろ、海外赴任の

有無、期間の方が大きなファクターとなるだろう。

②飛行機の違い:ビジネスクラスに乗れるかどうか

海外出張が多いビジネスマンにとっては、ビジネスクラスに乗れるかどうかは

気になるところである。

北米や欧州はどこも当然ビジネスクラスであろうが、アジア路線だと

会社によって差があるようだ。

 

この点、財閥系はどこでもビジネスクラスが使えるという話もあるが、

それは、景気動向、収益動向、部長の対応によって異なるところが

あるはずなので、過度に気にする必要は無いのではなかろうか?

 

外銀もリーマン前は全てビジネスクラスが当たり前であったが、

今では収益状況、上司の方針等によって異なってくるようだ。

③転職力

中途採用の場合、特にポジションがシニアになればなるほど、

会社のネームバリューよりも、職種・経験・現職のタイトルが

重要になってくる。

 

特に、業界が変われば、よその業界の序列はあまり気にならないので、

なおさら、大手五社の間のバリューの違いは生じないはずだ。

 

もっとも、それより重要なのは、総合商社の場合は、どこも転職力は

あまり強くないということだ。

東大⇒三菱商事、GL、年収2000万円、42歳であっても、

外銀・外コンはおろか、国内系金融機関ですら採用してはもらえない。

 

だからといって、ベンチャー系で活躍できるスキルや評価が得られる

わけではない。

 

したがって、転職力については総合商社と言えど、どこも課題である。

まとめ

総合商社の就活生における序列はわからなくもないが、一旦就職すると、

五大商社における差はそれ程ないだろう。

 

複数内定をもらった場合には、会社名による序列に囚われ過ぎることなく、

自分のやりたい分野(資源なら三井物産、中国、B to C系なら伊藤忠など)

あるいは海外赴任の可能性等の実質面に注目した方が賢明であろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

メガバンクに就職した東大法学部、東大経済学部生が中途採用で逆転するためのキャリアプランについて

 

1. 東大法学部、東大経済学部からメガバンクに就職することの評価

①主観的な満足度は様々かも知れないが…

メガバンクは3行ともに大量採用するため、東大法学部・経済学部からも、

他の有力大学と同様に、多くの者が就職する。

 

東大法学部・東大経済学部の学生からすると、メガバンクに就職することの

満足感は人によって異なるだろう。

 

銀行業務が好きで就職したとか、体育会とかゼミのコネで先輩の引きで

入ったとか、消去法で選んだとか、メガバンクを選択した事情は様々で、

メガバンクへの就職に満足している者もいるだろう。

②客観的な評価は辛い

しかし、世間一般ではメガバンクへの就職者は勝ち組のように取り扱われる

ことが多いかも知れないが、東大法学部や東大経済学部クラスになると、

必ずしもそうではない。

 

東大の学内では、メガバンクに就職することになったということを聞くと、

「外銀・外コン・総合商社には落とされたんだな」とか、

「国内系金融機関の専門職コースに落とされたんだな」とか、

「体育会等で他をあたる余裕がなかったのか」といった

見方をされることが多く、うらやましがられることは無いということだ。

 

これは、東大法学部・東大経済学部だけではなく、一橋、早稲田、慶応

でも似たような考え方だという。

2. 何故、今の学生からメガバンクは評価されないのか

東大、早慶等の有力校の学生から、メガバンクが余り評価されない理由としては

以下の理由が考えられる。

①転職するためのスキルが身に付かない

上位校の優秀な学生の間では、終身雇用に対するこだわりは必ずしも強くなく、

むしろ、将来に備えて転職することができるプロフェッショナル・スキルを

身に付くことができる企業・コースを志向するようだ。

 

このため、金融機関では、金融プロフェッショナルとなれる外資系金融機関や

国内系金融機関だとIBDやグローバル・マーケット等の専門職コースが

人気であり、リテール業務がメインのメガバンクは人気が無いということである。

②若い時から第一線で活躍したい

これは金融プロフェッショナルを志向する学生に限らず、一般的に

優秀な学生の間に見られる傾向のようだ。

 

何をもって、「若い時から活躍」を意味するかによるのであるが、

年功序列型の典型的な日本企業は経営されがちで、外資系やベンチャー

志向する学生が少なからず存在するようだ。

 

その意味では、人気の総合商社でさえ、典型的な年功序列企業なので、

若い時から活躍できないことを理由に回避する学生もいるという。

③若い時の年俸水準が高くない

既に40代、50代の者から見ると、20代の年収なんて小さな違いで、

長期的に大きく稼げるキャリアを目指すべきだと考えるのだが、

上記②とも関連するが、今の優秀層は早いうちからそれなりの給料が

欲しいという志向が強いようだ。

 

もっとも、メガバンク自体も若い時の給料が決して低いわけでは無い。

初年度こそ他の会社と似たような400万円レベルであるが、3年目には

500万円台、6年目の代理補昇格前には700万円前後、代理補昇格後

には800万円前後という、メーカーなどと比べると昇給ペースは

悪くは無い。

 

しかし、東大法学部や東大経済学部の優秀層からすると、

それではペースが遅く、3年目で700万、5年目には1000万円位は

欲しいということである。

3. メガバンクに就職後、中途採用でどこを狙うのか

東大法学部や東大経済学部の学生は、メガバンクの場合、明らかに

学歴的に優遇され、それは配属や昇格スピードに反映される。

しかし、実際に入社した後も上記のような理由や、外銀・外コン・商社

に就職した同期と会った時の比較感等から、やはりメガバンク

満足できないというのであれば、中途採用で逆転を図るしかない。

 

その場合、どこを狙うかというと、結局就活の際のリベンジのような

形で、以下のポジションを狙うのだろう。

 

(1)外資系金融機関

(2)外コン

(3)総合商社

(4)その他ベンチャー

4. 中途採用を考えるにあたっての留意点

①学歴ではなく職歴が最重要ファクターであること

就活における最重要ファクターは学歴である。

しかし、中途採用の場合には、学歴ではなく職歴であり、

東大法学部や東大経済学部のパワーが就活時よりも落ちてしまうことに

留意しなければならない。

②ポテンシャル採用の場合、若ければ若いほど良い

中途採用の場合、「年齢」が極めて重要なファクターとなる。

中途採用の場合は、IBDIBD、トレーディング⇒トレーディング、

債券セールス⇒債券セールス、法務コンプライアンス⇒法務コンプライアンスと、

同じ業態かつ同じポジション間での転職が基本となる。

 

したがって、業務経験のないポジションに未経験のままで転職することは

極めて難しい。

ただし、好況期には人手不足になりがちで、若手に対するポテンシャル採用

のニーズはある。

 

その場合は、今在籍している会社の職務経験が役に立たないということなので、

その職務を長く続けても評価されないということになる。

 

また、ポテンシャル採用を行う会社からすると、入社後にその若手社員に

改めて仕事を教えることになるので、変な色に染まっていない方が

育て易い。

 

このため、中途採用に向けて活動する場合、25歳までに動くのがよく、

同じ20代でも27-28歳ともなると、同期は外銀・外コンなら

アナリストからアソシエイトに昇格してある意味プロフェッショナルに

なっているので、途中から入り込むのは厳しくなる。

 

従って、メガバンクから外銀・外コン等にリベンジしたいと思うのであれば

早めに対策を立てて、とりあえず25歳までに勝負をしたいところである。

5. 外資系金融機関への中途採用

①前提として英語はできるようにしておくこと

外銀の場合も、外資系運用会社の場合も英語は必須であり、最低でも

TOEIC860点は無いと門前払いである。

従って、学生時代のTOEICが400~500であれば、急いで英会話学校

申し込んで、並行してTOEIC対策を進める必要がある。

②結論的に、メガバンクのリテール業務から外銀は難しい

外銀も、アナリストやアソシエイトの中途採用は随時実施している。

しかし、結論的には、メガバンクからダイレクトで外銀や外資系運用会社に

転職するのは極めて難しい。

何故なら、国内系証券会社のIBDやマーケット部門の現職の若手社員が

優先されるからである。

東大法学部や東大経済学部の学歴があっても、中途採用は、職歴が

最重要事項なので、学歴で職歴をカバーすることは厳しいのである。

③お金に余裕があればMBAという手もあるが…

お金に余裕がある場合には、ハーバードやウォートンといった有力海外

MBAを主として、アソシエイトで外銀に中途入社するという

のはアリである。

もっとも、メガバンクの職歴でトップ5のMBAに入学することは必ずしも

容易ではない。

但し、何とか米国のトップMBAを取得すれば、外銀に入社することは

十分に可能である。

④現実的には、とりあえず国内系証券会社のIBDやマーケット部門を狙うべき

直接外銀に転職するのは厳しいし、かといって、2000万円の費用と手間を

かけて海外MBAは現実的ではないかも知れない。

 

そこで、現実的に取り得る手段は、一旦国内系証券会社のIBD

マーケット部門に転職し、そこでキャリアを積んだ後に、外銀に

再挑戦するという方法だ。

 

国内系証券会社のIBD等のポジションは、若手を対象に随時採用を

しているので、リクルートJAC等の国内系大手エージェントに

相談の上、応募してみると良い。

 

もっとも、これも容易な途ではない。

英語力の向上や、証券アナリスト資格或いはUSCPA資格など、それなりの

準備をした上で対応すべきである。

 

なお、外銀ではなく外資系運用会社に将来転職したい場合には、

国内系証券会社ではなく、国内系運用会社に応募すれば良い。

難易度はこちらの方が落ちるので、可能性は高まるはずだ。

しかし、給与水準は大手金融機関の8掛けというのが目安なので

目先の年収は下がってしまうことに留意しなければならない。

6. 外コンへの中途採用

①戦略系ファームの場合

マッキンゼー、BCG、ベイン、ATカーニー、ローランド・ベルガー

については、常時、若手が中途採用に挑戦する機会が与えられている。

 

このあたりの戦略系ファームは、外銀のように職歴を問われることが

無いので、東大法学部や東大経済学部の学生の場合は、

こちらであれば可能性はある。実際、メガバンクから中途でこのような

ファームに転職できた人は少なからず存在する。

 

もっとも、書類選考が出来たとしても、3次面接、4次面接と

面接プロセスは面倒であり、競争率も高い。

必勝法が存在するわけでは無いが、失敗しても(労力を除くと)何かを

失うわけでは無いので、当たれば儲けもの的な気持ちで挑戦するのは

アリだろう。

②総合系ファームへの転職

アクセンチュア、デロイトトーマツコンサルティング

アビームコンサルティング、ベイカレント・コンサルティング、シグマクシス、

PwCコンサルティング等である。

 

このあたりのファームは、デジタル・フォーメンション、IT/AI関連の

システム需要の拡大に関連して、大変ビジネスが拡大している。

そのため、どこのファームも若手の採用に極めて熱心であり、

採用されるスペックは以前と比べるとかなり低下してきている。

 

実際、東大法学部、東大経済学部の学歴でメガバンクで働いているのであれば

相応のコンサル対策を採れば、採用される可能性は十分にある。

 

このあたりの事情については、こちらのサイトのこの記事が詳しいので、

是非読んでいただきたい。

www.shiningmaru.com

7. 総合商社への中途採用

新卒での就活だと、外銀・外コン>総合商社だったから、

総合商社なら何とかなるかという発想はあるかも知れないが、

こちらは結構厳しい。

 

何故なら、外銀・外コン疲れをした超ハイスペックな若手社員が、

ワークライフバランスを求めて、総合商社の中途採用枠に

押し寄せるからだ。

 

また、総合商社側も元外銀・外コンは歓迎の様で、そこに食い込むのは

至難の業だ。

 

それ以外だと、経験者採用的な切り口で、専門商社⇒総合商社の当該部門、

資源関連会社⇒総合商社の当該部門というのが若干あるが、

メガバンクでの職歴は総合商社では特に不要なので、難しい。

 

従って、総合商社への中途採用はあまり当てにしない方が賢明と思われる。

8. ベンチャー/起業等

東大法学部、東大経済学部からメガバンクに行って、そこから、

いきなり自ら起業を目指したり、ベンチャー企業への転職を考える人は

あまり多くは無いだろう。

 

どうしてもベンチャー転職やベンチャー起業をやりたくなった場合は

別だが、上記の外銀、外コン、商社への転職がうまく行かないからといって

やけ気味にベンチャーというのはやめた方がよい。

 

もっとも、ネット系のスキルとか情報発信というのは、今後も使えるスキル

なので、副業的な観点で、ベンチャー起業やSNS・個人メディアを

勉強するのは大いにアリである。

最後に:ファーストキャリアの重要性

東大法学部、東大経済学部からメガバンクというのは、何ら問題ない

キャリアのように見えるが、そこから、外銀・外コン・総合商社に

転職するのは容易ではない。

 

就職してしまえば、学歴の価値は薄れていく一方なので、

学生の間に、英語や就活対応を十分した上で上記企業に入る方が

簡単である。

 

結局、ファーストキャリアがいかに重要かということなのであるが、

学生の間にはそれは十分に認識されておらず、大学3年生の後半から

ようやく就活を始める学生もいる。

 

結局、いいキャリアを築いていきたい学生は、早いうちから十分な

就活準備をするべきで、ここでサボってしまうと、就職後

大変しんどい思いをすることを肝に銘じなければならない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

日本生命保険相互会社の年収、キャリア等について、就活の視点から考察してみた。

 

1. 日本生命保険相互会社の新卒採用

①新卒採用には4種類の形態がある

日本生命の新卒の採用形態は4種類ある。

総合職、営業総合職、エリア総合職、法人職域FCである。

 

総合職というのは昔からある総合職で、例えば、東大、早慶の学生が

受けるとすると、この総合職がメインであると思われる。

 

エリア総合職というのは、いわゆる主として女性を対象とした一般職である。

 

営業総合職とは、営業職員のマネジメント業務を行う職掌である。

 

法人職域FC(ファイナンシャルコーディネーター)とは、法人・職域

マーケットに特化したエリア限定の営業専門職である。

 

ここでは、このうち総合職に絞って考察したい。

②総合職の募集状況

総合職の募集人数は約150名程度であり、ここ5年間、安定的に

150名前後で推移してきている。

 

総合職は、一部「スペシャリスト」という枠で、アクチュアリー

資産運用、IT戦略の3分野について、最初から業務内容が約束された専門職枠を

設けている。

2. 日本生命保険相互会社の年収について

①新入社員、副主任、課長補佐の年収

日本生命の初任給は、学部卒の場合、211000円である。

これに残業代とボーナスを加えて、1年目は大体400万円程度である。

ここでは他の金融機関と大差はない。

 

2年目になると「副主任」というタイトルに事実上全員自動昇格できる。

すると給与水準が少し上がり、550万円程度になる。

そして、5年目まで少しずつ上がり続け、5年目、副主任の最終年には

年俸は約650~700万円になる。

 

6年目になると「課長補佐」にほぼ全員昇格でき、給与水準がグッと上がり、

950万円くらいになる。現役、ストレートで入社した者は、20代のうちに

約1000万円に到達できる。

 

もっとも、ここから先は長く、ワンランク上の課長になれるのは最速でも

8年後の14年目になる。

 

しかし、それまでじわじわと年収は上がり続け、課長補佐の13年目で、

1200万円になる。

②課長の年収

最速で14年目、通常は30代後半くらいに課長に昇格できる。

他の金融機関と同様、課長に昇格できる年次は人によって異なり、

普通は30代後半くらいであろうか。

 

課長になると、年収レンジは1400~1700万円程度である。

そのワンランク上の部長になるのは難しく、課長で定年を迎える総合職社員は

少なくない。

 

イメージ的には、40代で1600~1700万円位であろうか。

③部長の年収

順調に出世できると、40代半ばで部長に昇格できる。

部長になると年収2000万円を超えてくる。

もっとも、昔は、日本生命の部長というと大したもので、年収2500万円位は

あったのだが、メガバンク同様、このクラスは少し減らされたようだ。

 

以上のように、日本生命の年収水準は国内系企業の中ではトップクラスであり、

メガバンク東京海上以外の大手損保を若干上回ると思われる。

クビとかリストラをやらない会社・業界なので、リスクという点を勘案すると

かなり魅力的である。

3. 日本生命保険におけるキャリア上の留意点

①そもそも非上場会社である

同じ金融機関の大手であるメガバンク、大手損保、野村證券大和証券との

相違点は、日本生命は相互会社であり株式会社では無いことである。

したがって、上場していない。

 

このため、株主によるチェック機能が働かず、経営者による会社経営が

緩くなりがちというリスクがある。

②国内市場の縮小が危惧される

これは国内系金融機関や規制業種にも該当する問題点なのであるが、

少子高齢化によって市場が縮小していくことが予想される。

 

生命保険会社の場合、海外で稼ぐのはローカル毎の規制や商慣行が

あるため難しく、だからといって安易なM&Aに走ると大きな特損要因と

なるリスクがある。

 

20年後には生保業界が無くなるということはないだろうが、

給与水準が今より下がるリスクがあることは想定した方がいいかも知れない。

③転職スキルが身に付かない

これは、メガバンク東京海上日動火災にも言えることだが、

生命保険会社に長年いても、転職スキルは身に付きにくい。

 

生保の場合は損保と違って、アフラック、プルデンシャル、アクサ、

NNグループ、メットライフ、マスミューチュアルなど結構の数の

外資系生保はあるが、転職しても年収を維持することは難しい。

 

他方、マーケット関連部門にいたとしても競争力は高くなく、

外銀や外資系運用会社に中途で転職することは難しい。

 

もちろん、ベンチャー系や事業会社に転職することも難しい。

 

このように、転職する必要は無いかも知れないが、将来年俸水準が

下がったり昇格できなかった場合に、年収を維持する形で転職するのは

難しい。

4. 日本生命保険相互会社に総合職で新卒採用すること

少子高齢化による国内経済の縮小とそれに伴う収益の悪化は、

日本生命に限った話ではない。

これを過剰に気にしても仕方が無いので、終身雇用をベースに

安定的に高収入を得たいという学生には、まだまだ悪くない選択肢かも

知れない。

 

基本的に定年まで働ける会社だし、給与の面でもメガバンクよりいいので、

メガバンクよりもおススメなのではないだろうか?

 

もっとも、将来に備えて、何らかの対応策を各自で考えておくべきだろう。

直接業務で必要なくてもいざとなれば外資も狙えるように英語力を

磨いておくとか、副業緩和の動きを見据えて個人でのネットビジネスを

勉強するというのある。

 

なお、例外的に転職力があるとすれば、子会社のニッセイアセット・マネジメント

で運用関連の職に就くことである。

日本生命本体よりも、運用会社であるニッセイアセット・マネジメントの方が

外資系運用会社に対する転職力は高い。

実際、外資系運用業界において、ニッセイアセット・マネジメント出身者は

少なからず存在する。

 

今は昔と違って、スペシャリストコースで「資産運用」を別採用

してくれるので、東大や早慶等のトップ校の学生は、こちらを狙って

見るのも手であろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

外資系金融機関(外銀、バイサイド)の貯金額について考えてみた。

 

1. 外銀の高い年収ばかりが強調されがちだが…

外資系金融と言うと、30歳で年収5000万円、MDになると年収1億円以上と、

外銀の中でもフロント部門(トレーディング、セールス、IBD等)の高い

年収ばかりが注目されがちだ。

 

確かに、外銀の年収が相対的に高いことは間違いないが、以下の理由から

年収だけではなく、「貯金額」も極めて重要なのである。

しかし、この「貯金額」についてはあまり注目されていない。

①国内系大手企業のように60歳定年ではない

外資系金融機関の就業規則における定年は、国内系企業同様に60歳という

ところが多い。しかし、事実上はそういうことは全くなく、

45歳定年制とも言われるように、40代半ばを過ぎて外銀のフロント職で

働ける人はわずかだ。

 

リーマンショック前の話であるが、某米国系大手の外銀の場合、

そもそも、全従業員1000人中、40歳以上の社員は110人しかいなかった。

(バックもフロントも合わせて)

 

従って、高給をもらえるのはせいぜい40代半ば位までと考えた方が

無難だ。このため、年収が大きく減少或いはリタイアするまでに

相応の貯金をしておくことが重要なのだ。

②累進税率と「経費」を使えないサラリーマンであること

外資系金融機関の場合、年収は高くとも、MDであってもサラリーマンである。

従って、中小企業経営者のように、「経費」を活用できないので、

累進税制に伴う高い税率が掛かってくる。

 

例えば、年収が3000万円の場合、所得税・住民税・社会保険を控除した後の

手取り額は額面の約6割の1800万円である。

 

年収5000万円の場合だと、手取り額は6割を切り、約2800万円弱。

 

年収1億円だと、手取りは半分を若干切ってしまい、5000万円を若干

下回ってしまう。

 

この手取りの中から、将来に向けて貯金をしていかないと行けないので、

大変である。

2. 外銀の人は、どの程度、貯金に回せばいいだろうか?

①ファイナンシャル・プランナー(FP)的には年収の2割を貯金せよというが…

年収の内、どの程度を貯金に振り向けるべきかについては、一義的に決まる

わけではないが、おおよその目安として、ファイナンシャル・プランナー

的には、年収(手取りではなく額面)の2割位が望ましいという。

 

例えば、年収3000万円だと、500~600万円、

年収5000万円だと、1000万円、年収1億円だと、2000万円

位である。

 

手取りで見ると、33%~40%位を貯蓄に回せということなので、

高収入とは言え、結構キツイ話である。

②実際に貯金に回せる金額は、個人差があるが…

外資系金融、特に高収入なフロント職の人は、お金が増えれば増えた分だけ

派手に消費に回す人が多いと思う。

 

地味に郊外に住んで、コツコツ貯めるようなタイプは、外銀のフロント職には

向いていないかも知れない。

(もっとも、バックオフィスの人は少し異なるかも知れないが…)

 

従って、上記①のような、手取りの4割を貯蓄に回せと言っても

厳しいかも知れない。

 

更に、細かい話になるが、外資系金融機関のボーナスの一部(2~3割)

は、RSUという形で株式で支払われ、行使期間が3~5年位に

なっている場合が大半であろう。

従って、年収5000万とか年収1億と言っても、手取りは更に

少なくなってしまう。(もちろん、将来的にはExpireするものを除いて

現金化はできる。税率は給与所得と同様であるが。)

このため、手取りの3~4割を貯蓄に回すのはますます厳しい話となってくる。

 

ちなみに、リーマンショック前の好況期の話であるが、知人で年収1億どころか

2億円位稼いでいた元外銀MDがいるが、贅沢な消費をすると、このように

なってしまった。

(興味ある人は、こちらの過去記事をご参照下さい。) 

blacksonia.hatenablog.com

 3. シミュレーション

①再楽観シナリオ

まずは、再楽観シナリオから。30歳でVPに昇進し、

35歳でMDに昇格。50歳まで働けたとする。

 

VPの年収は3000万円、MDの年収は1億円とする。

30歳のVP昇格時点での貯金は2000万円としよう。

 

そして、現実性は少し欠けるかも知れないが、額面の2割を貯金する

ことができたとしよう。

 

そうすると、

・VP昇格時点での貯金額が2000万円。

・VPでの5年間の貯金額合計が、600×5=3000万円。

・MDでの15年間の貯金額合計が、2000×15=3億円。

・退職金を1年あたり200万円×28年=5600万円。

 

そうすると、4億600万円となる。

さすがに余裕であるが、現実的にはここまで貯蓄に回せないし、

50歳まではきついかも知れない。

 

実際、業界的にはMDまで昇格して、40過ぎでリタイアする際の

貯金額は2~3億円位と言われているので、4億円というのはかなりの

楽観シナリオなのかも知れない。

②メインシナリオ

今度の想定は、30歳でVP昇進で年収3000万円は先程と同じとしよう。

ただ、35歳でSVP/Directorに昇進して年収5000万円、そして、

45歳まで働けるとしよう。

 

計算すると、

・30歳のVP時点での貯金が2000万円。

・35歳までのVPでの貯金が3000万円。

・45歳までのSVP/Directorでの貯金が、5000×20%×10年=1億円。

・退職金が1年あたり200万円として、23年間で4600万円。

 

以上の総合計が、1億9600万円である。

もっとも、年収5000万円、手取り2800万円弱で1000万円を貯金に回すのは

厳しいので、せいぜい1億5000万円位か?

わりとこれは、実感に合う金額である。

要するに、そこそこうまく行った場合は、40代で1億5000万円位は

貯金ができるということだ。

③リスクシナリオ

リスクシナリオといっても、このカテゴリーが割合的には最も多いだろう。

そもそも、入社3年後には半分、入社6年後のVP昇格可能時点では

2割位しか残っていない世界である。

20代で辞めると、大して貯金などできない。

 

何とかVPになっても、リストラ等で40歳になる前に外銀を去る場合には

1億円も貯められないケースが大半だ。

4. 外資系運用会社(バイサイド)という選択肢も

外銀は当たり外れが激しいので、もう少しミドルリスク・ミドルリターンが

いいという人は、外資系運用会社という選択肢もある。
blacksonia.hatenablog.com

 5. リスク面を加味すれば総合商社は捨てがたい?

外資系運用会社(バイサイド)の場合でも50歳くらいで1億円以上

貯金ができることは十分可能なのだが、当然リスクはある。

 

その点、総合商社の場合には終身雇用であり、退職金・年金も手厚い。

従って、定年時ということになってしまうが、1億円位貯めることは

可能であり、リスク面を考慮すると魅力的である。

 

モルガンスタンレーを蹴って、三菱商事を選択する学生もいるようだが、

感覚的、本能的にこのような計算をしているのかも知れない。

総合商社が人気なわけである。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

東京海上日動火災保険の給料、キャリアプラン等について、就活の観点から考えてみた。

 

1. 東京海上火災は昔からの超エリート企業であったが…

東京海上火災、今は東京海上日動火災であるが、この会社は戦前から存在する

超エリート企業であった。1970~1980年代の就職人気ランキングにおいては

トップに輝いたこともあった企業であり、保険会社の中でも頭一つ出ていた

のである。

 

日動火災と合併したからかどうかよくわからないが、今では、

東大、一橋、早稲田、慶応の学生の間では、特別な企業というほどの

ブランド価値は無いそうだ。

 

しかし、給与水準はメガバンクを上回り、国内系企業の中ではトップクラスだし、

安定性や知名度は極めて高いので、就活の対象企業としてどうかについて

考えて見たい。

2. いわゆる総合職はグローバルコースという

東京海上日動火災の場合、新卒採用は、

グローバルコースとエリアコースの2つのコースに大別される。

このうち、グローバルコースというのがいわゆる総合職である。

 

エリアコースというのは主として昔でいうところの女子を対象とした

一般職である。

 

エリアコースの場合、給料等の待遇はグローバルコースのように突出して

高いものではないようだ。

 

ここでは、グローバルコースに絞って考察することとしたい。

3. 東京海上日動火災の給料、年収水準について

①初任給、主任の年収

学部卒の場合、初任給は22万8670円。

これに残業代とボーナスである。

初年度は他の会社と大きく異なることはなく、トータル400万円程度である。

 

入社4年目にはほぼ全員が主任に昇格する。

すると、若干給与水準が上がり、残業代、ボーナスを含めて年収が700万円に

到達する。

総合商社と比べると、若干落ちるが、メガバンクや大手証券会社と比べると、

悪くない水準である。

②課長代理、課長の年収

入社7年目にはほぼ全員が課長代理に昇格する。

この時点で年収が大台、1000万円に到達する。

従って、現役、ストレートで就職した学生は20代の内に1000万円プレイヤーに

なることができる。

 

その後、じわじわと上がり続け、10年経過時点の、32歳ごろには

年収は1200万円程度になる。

 

その上の課長には最速14年目頃に成る者がでるが、一般的には、

30代後半くらいであろうか。

どこの会社も共通であるが、課長からはその人の評価によって昇格時期に

差がつき始める。

 

課長になると年収は1500万円程度になる。

③部長からの年収について

部長にはなかなか昇格できない。

部長に昇格できずに定年を迎える者の割合の方が高い。

 

部長には早ければ20数年目、40代半ばで昇格が可能である。

年収は2000万円を越えることとなる。

 

昔は東京海上の部長だと、2500万円位はあったような気がするが、

メガバンク同様、若干下がっているのかも知れない。

 

以上のように、外銀とか外コンのようなアップORアウト、リストラ、

といったプレッシャーが無い中、上記の給与水準はかなりの魅力があると

考えられる。

 

大手金融機関の中でも、メガバンクより高く、生命保険会社では日本生命

証券会社では野村證券と同じ水準だろうか?

 

東京海上日動火災の場合には、企業年金や退職金も手厚いので、

生涯賃金という切り口で見ると、国内系企業ではトップ10には入ると思われる。

4. 東京海上日動火災の問題点、弱点

①中長期的な国内市場の縮小化と待遇悪化の懸念

これは東京海上日動火災に限った話ではなく、内需型、規制型の日本の産業

全体に当てはまる話であるが、少子高齢化に伴う国内市場の縮小がある。

 

そうなると、今の給与水準は維持できるとは限らず、20年後には

今の水準の8掛けくらいになる可能性もある。

 

経営陣もこのことは百も承知で、アジア等の保険会社のM&Aをやったり

しているが、海外企業に対するM&Aはリスクも高く、失敗すると

大きな特損原因にもなりかねない。

 

また、フィンテックというか、IT・AI化の進展によって、人件費が

削減されていくリスクも否定できない。

②転職力が無い

外資系証券会社(外銀)、外資系運用会社(ヘッジファンドも含む)の

場合には、国内系企業から転職するとだいたい年俸アップとなるだろう。

 

他方、外資系損害保険会社というのは、そもそも企業数が少ないし

アリアンツミュンヘン再保険等)、転職しても特に給与水準が

上がるわけではない。

 

また、東京海上日動にも運用部門はあるが、競争力としては

運用会社に劣るので、外資系運用会社には転職するのは難しい。

 

ましてや、東京海上日動にはIBDは無いというか、業法上出来ないので、

外銀への転職はほぼ不可能である。

 

もちろん、コンサルティング・ファームも無理だし、

大手製造業に転職するのも難しい。

また、スキル的にもカルチャー的にも、メルカリのようなベンチャー企業には

20代の若手のポテンシャル採用的なものを除くと、厳しいだろう。

 

もちろん、クビやリストラは基本的にしない会社・業界なので、

転職を考える必要は無いが、いざ転職が必要になった場合には転職力が

無いというのが大きな弱みだ。

 

東大を出て、東京海上に入社し、40代で本社企画系・人事系・経理系の

課長職(年収1700万円)に就いていても、年収を維持できるような転職先は

見つからないのだ。

5. 就活対象企業としての視点

東京海上日動火災は、知名度、安定性、年俸水準と申し分ないが、

長年勤めても汎用性のあるプロフェッショナル・スキルを習得できない。

 

これが最大の不安材料であろうか?

 

もちろん、転職をする必要は無いのだが、20年後に給与水準が下がった場合には

他に動くという選択肢はなかなか見つからない。

 

もちろん、将来必ず給与水準が下がるわけでも無いし、日本の一流企業の場合

転職を前提に就職している学生はまだまだマイノリティであろう。

従って、安定志向の学生には悪くない選択肢の一つだと考えられる。

6. Specエントリー

従来は、総合職(今のグローバルコース)の場合、配属部署は指定できなかった。

しかし、近年はSpecエントリーというのが出来て、職種を特定した

就活ができるようになった。

 

これは、ハイスペックの学生にとっては有難い制度である。

転勤の多い、リテール部門の部署に配属されるリスクを回避できるからである。

 

もっとも、Specエントリーの資産運用コースに配属されたからと言って

中途で外銀に転職できるとは考えない方がいいだろう。

ただでさえ、外銀に中途で国内系金融機関から転職するのは難しい中、

業界違いの保険会社からでは書面さえも通過できない可能性が高い。

 

また、ユニークなのが「イノベーション」と言われるベンチャー起業系に

詳しい学生向けのコースがあることだ。

もっとも、ガチガチの年功序列・規制業種の東京海上日動火災において

起業カルチャーがマッチするとは思えず、ここを起点に将来

独立・起業を目指すというのは難しい気がする。

 

しかし、このようなコース別採用をやってくれるのは、ハイスペックの

学生にとっては有難い話である。

優秀な学生でも外資系金融はあまり好きでないという学生は

少なからずいるはずだ。

そのような学生は、野村證券IBDコース等とこちらを併願すれば

いいのではないだろうか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

日本に「ユニコーン企業」が全然現れない理由。起業家を目指す人が少ないのは何故か?

 

1. 日本の「ユニコーン企業」が米国に比して余りにも少ない
president.jp

こちらは、3月9日付のプレジデントオンラインの記事である。

早稲田大学大学院ビジネススクールの長谷川先生は、

ベンチャービジネス・起業がご専門であるが、日本のユニコーン企業の

数が余りに少ないことについて懸念されている。

 

ユニコーン企業とは、評価額10億ドル以上の未上場企業をいう。

日本は経済規模の割にユニコーン企業の数が、米国や中国と比べて特に

少ない。

 

米国には110社を超えるユニコーン企業が存在し、中国にも55社あるという。

これに対し、日本では4社しか存在しないということだ。

 

ユニコーン企業は、将来のその国の産業を担っていくことが期待される

企業であるため、その企業数が少ないということは、気になるところだ。

2. 日本のユニコーン企業数が少ない理由

早稲田の長谷川先生は、日本にユニコーン企業が少ない理由として、

以下の2点をあげている。

 

(1)VCやCVCの担当者の数が不十分

(2)起業家を目指す人が圧倒的に少ないこと

 

(1)は、VCやCVCの場合には、単にベンチャー企業に投資をするだけでは

なく、経営指導をしながら一緒にベンチャー企業を育てていく事業

パートナーとしての側面も期待されているところ、十分な経験や能力が

あるベンチャーキャピタリストをまだまだこれから増やしていかなければ

ならないということである。

 

この(1)よりも大きな問題が(2)だという。

これは、大企業を辞めて起業すると言い出せば、家族や同僚が反対するとか、

学校教育でも起業家になるための体制が整っていないといった理由である。

 

さらに、日本の場合、起業に挑戦するリスクが高く、失敗すると再起不能

なってしまうというイメージが強く、保証人として企業の借金を

背負うことになるというイメージもあるとのことだ。

3. 日本で起業家を目指す人が少ない理由を更に考えてみたが…

日本で起業家を目指す人が少ないという点については余り異論は

無いのではなかろうか。

 

特に、優秀層・エリート層の間でも起業を目指す人が多くないことが問題だと

考えられる。こういった層が必ずしも起業に向いているかどうかは別として、

東大、早慶等のトップ学生の間で、起業やベンチャー企業の人気があまり

高くない理由について以下、考えてみた。

ベンチャー企業の給与水準が低い/ストック・オプションが不十分

東大や早慶の学生の間で、特に人気が高く、内定をもらうことが難しい業界・

企業は以下の通りである。

 

外資系金融機関

外資コンサルティング・ファーム(マッキンゼー、BCG他)

総合商社

国内系金融機関専門職コース(野村證券大和証券SMBC日興証券等のIBDコース)

大手マスコミ(キー局、電通博報堂

 

これらは全て給与水準が高い企業であり、学生が給与にこだわりが強いのは

明らかだ。特に、若いうちから高い給与をもらえることに魅力を感じるようだ。

 

ベンチャー企業の場合、高い給料を支払うことは難しいかも知れない。

しかし、そうであるならばストック・オプションを付与すればいい話だ。

ベンチャー企業⇒やりがい重視⇒高給は不要」という発想を

ベンチャー企業側がしてしまっては、良い人材を採るのは難しい。

ストック・オプションなり、現物株なり、株式を使うしかないかも知れないが

良い人材についてはそれなりの対応をする必要があるだろう。

 

この点、メルカリなどは早い段階から高い現金給与あるいはストック・オプション

をフル活用し、良い人材を採ることに集中していた。

 

また、DeNAとかサイバーエージェントは、批判もあるが、残業代等を込の

高めの初任給を示すなどして、給与面にも配慮している。

 

米国でも、Uberとかairbnbとかは巨額の調達資金を原資に、良い人材には

高い給与を払っている。

 

採用者であるベンチャー企業側が、この点はまだまだ工夫しなければならないだろう。

②話題の大型ベンチャーも上場後、あまり伸びていない

ベンチャー企業の魅力は、夢とか成長性というイメージもあるだろう。

しかし、日本の場合、IPO当時には注目されたベンチャー企業

その後伸び悩んでおり、上場ゴールのベンチャー企業が多いという

イメージを持っている学生も多いかも知れない。

 

ユニコーン企業というと評価額1000億円ということであるが、

上場企業の場合には時価総額3000億円位になりたいところである。

 

しかし、1999年以降に上場したインターネット系ベンチャー企業について

見てみると、今(平成31年3月12日時点)でも時価総額3000億円を

維持できている企業はわずかしかない。

 

  時価総額(単位:兆円)
リクルート 5.10
(ヤフー) 1.48
楽天 1.33
エムスリー 1.16
   
  時価総額1兆円の壁
LINE 0.94
ZOZO 0.68
GMO PG 0.55
サイバーエージェント 0.51
   
  時価総額5000億円の壁
メルカリ 0.46
カカクコム 0.45
ガンホー 0.35
※株価時価総額平成31年3月12日の株価を使用
※1999年以降上場のネット系企業から抽出

 

GAFAのように数十兆というレベルには遠く及ばず、

時価総額1兆円を達成しているのは楽天とエムスリーのみである。

 

時価総額5000億円~1兆円レベルで、ようやくLINE、ZOZO、

サイバーエージェントが登場してくる状況だ。

 

また、一時期は大変注目された、DeNAミクシィ、グリー、コロプラ

クックパッドマネックスグループライフネット生命あたりが

時価総額3000億円に満たないところが残念である。

 

このような状況から、学生もベンチャー企業に夢や明るい希望を見いだせない

のではないだろうか?

最後に

起業を支援する仕組み・体制が、日本の場合、まだ不十分なことも

起業家を目指す人が少ない理由の1つであるとは言えるだろう。

 

しかし、楽天、LINE、ZOZO、サイバーエージェント、メルカリといった

有望ベンチャー企業時価総額数兆円になるくらいにまで成長しないと、

日本の産業界や学生達にインパクトを与えられないのかも知れない。

 

起業家として成功する人は、周りの雰囲気に流されず、言われなくとも

起業を目指すのかも知れないが、日本のベンチャービジネスが拡大

するためにはある程度すそ野を拡げないことには始まらないだろう。

 

そのためには、上記リストにあるような(元)ベンチャー企業群に

まだまだ成長してもらわなければならないのだ。