年収2000万円を目指すならば、就活で「バイト」と「サークル」の話はやめよう

 

はじめに 

最初に確認であるが、別に就活のESとか面接で、「バイト」や「サークル」の話をすることは構わない。

皆が皆、メジャー体育会での実績とか留学体験を持っているわけではないので、「バイト」や「サークル」をネタにするしかないということは理解できるし、実際、それで総合商社とか大手代理店等の人気企業に内定している学生は普通にいるだろう。

 

しかし、30歳で少なくとも年収2000万は欲しいという、学生は、もう一捻りする必要がある。

高水準の成功をつかむためには、人と同じことをやっていては難しい。

投資の世界でも、周りの人が興味をもっていない段階で投資を始めるからこそ、安い価格で買って、皆が必死になって買い始める時に高値で売却することができるのである。

 

何も考えずに、他の人がやっているのと同じことをするというのは、ある種の「思考停止」であり、それでは人よりも大きい成功をつかむことは難しいのではなかろうか?

成功するためには、人よりも考え抜いて、独自性のあるアイデアを出していく必要がある。

 

そこで、就活の必須アイテムである「学生時代に力をいれたこと」に関して、

何故「バイト」と「サークル」では面白くないのか、

どういうことが面白いと思われるのか、

について考えていきたい。

 

1. 面接官、採用責任者の40~50歳のおじさん達は、バイトやサークル活動を自分達も体験してきた

まず、新卒採用において決定権を有する人達について考えてみよう。

商社、代理店、金融、メーカーと、大手国内系企業の場合は年功序列制度が染みついていて、決定権を持っている人達は、40~50歳のおじさん達だ。

 

このおじさん達が就活をしていた当時は、1980~1990年代という大昔であるが、

塾や飲食店のバイトはメジャーだったし、サークル活動も盛んであったので、

その手の経験はしているし実態もある程度把握している。

 

だから、バイトやサークルを経験しているおじさん達に、

「塾のバイトで生徒の成績が上がった!」とか、

「サークルの副代表でみんなを引っ張る大変さ」を

熱く語ったところで、大体想像が付くので、「凄い!」とは

思ってくれないのだ。

 

2. 面接官、採用責任者の40~50歳のおじさん達は、ネットや起業がすこぶる苦手である

他方、面接官や採用責任者の40~50歳のおじさん達の弱点は、IT、ネット周りである。

何故か?

おじさん達の学生の時は、スマホ、ネットどころか、PCさえ普及していない時代であった。

平野ノラがお笑い芸でやっている、弁当箱のような大きさの携帯電話が出てきたのが90年代半ばである。

だから、IT、ネット周りで育った世代ではなく、しかも、大企業の場合、PCのセッティングから何から何までITの人がやってくれるので、ハード周りも弱い。

 

さらに、大企業の場合は、メディアポリシーで厳しく情報発信を制限しているので、フェイスブック位はやっていても、ブログ、ツイッター等を駆使した積極的な情報発信者にはなれない環境にある。

また、副業も禁止なので、アフィリエイトとかグーグルアドセンスとかもやれないので、SEOとかPV増加といったのは、知らない世界である。

 

したがって、就活生が「ブログとSNSを駆使して、ブログから毎月数万円の収益が上がっています。SEO対策としては〇〇等をやってみました。」と言ってみると、自分には全然できない世界なので、「凄い!」と思ってしまう。

 

また、「起業」などというのも新しい言葉で、若いうちからネットを使って起業したりというのは、1999年に東証マザーズが登場し、ネットベンチャーが上場できるようになってから後の話である。

それに、そもそも大企業のおじさん達は学生時代どころか、副業も禁止されているので、「起業」とは40~50歳の今でも無縁な人達である。

したがって、「学生時代に起業」なんていうと、それだけで、「今の学生は凄い!」と思ってしまうのである。

 

3. 面接官、採用責任者の40~50歳のおじさん達をあっといわせる、バイト・サークル以外の自己アピール術

就活の目的は、内定を得ることであって、採用関係者のおじさん達をあっといわせることではない。

したがって、調子に乗って嫌われてしまっては元も子も無いので、そこは、手堅く謙虚にアピールしていく必要がある。

もっとも、ブログによる情報発信等については、ジャンルが怪しくなければ、特にリスクのあるアイテムではないだろう。

 

①英語力をつけること

おじさん達は英語が苦手な人が多い。

もちろん、外資系とか商社とか国際メーカーだと話は別だろうが、

金融、不動産、流通、インフラ等の内需型セクターは英語ができない社員の比率が相当高い(9割位はしゃべれないのではないか)。

 

したがって、英語ができるというのはわかりやすい差別化要因になるし、

TOEICスコアは履歴書で掛けるので便利である。

 

本来、外資系企業の場合、TOEICだと最低でも900点以上は無いと、外国人とスムーズなコミュニケーションはできないのだが、就活段階だととりあえず860点以上あれば十分アピールできると思われる(但し、除く外銀・外コン)。

国内系金融機関(証券会社のコース別採用含む)であれば、TOEICスコアが800以上あれば、それなりに恰好が付くであろう。

 

英語は努力すれば誰でもできるようになるので、大学受験の英語を忘れていない、なるべく早くから準備をしておきたい。

②PV数万以上のブログを作る

上述したように、おじさん達はネット周り、情報発信に疎い。

従って、ブログでの実績をアピールするとささりやすい。

 

例えば、おすすめの国内系運用会社などでも、個人ブログの運営ネタは使えるはずである。

ただ、注意点として、株式、債券、FX等の投資関係のネタは避けておいた方が無難だ。

何故かというと、金融業界は投資関連の情報発信は厳しく、「入社後も投資関係のブログを続けるのかな?」という不安を抱きかねないからである。

 

従って、鉄道、漫画、ゲーム、B級グルメ、スポーツ、テレビといった趣味関連をテーマとするものが無難だろう。

個人ブログのネタがいいのは、いくらでも展開が可能だからである。

「PVを増やすために、Googleアナリティクスを使って、〇〇した」

SEOライティングを意識して、タイトルの付け方を工夫した結果、〇〇となった」

「ソーシャル拡散を狙って、ツィッターで〇〇した」

といった話ができるので、そんなに大したレベルではなくとも、真剣にやっていた感が十分に伝わる。

「塾講師で生徒の成績を上げるために、わかりやすい授業を心掛けた」といった話よりも、専門性やスキルがあることが自然と伝えられる。

 

特に、数千円とか数万円でも収益化できれば、ビジネスセンスとも結び付けられるので、尚良しである。

 

「会社に入ってからもブログを続けるの?」と質問されたら、

「仕事に専念したいので、少なくともしばらくはブログは止めると思います。」と

対応するのが良いだろう。

 

③起業について

これは起業の内容と規模によるが、

起業どころか副業すらしたことがない40~50歳の採用関係のおじさん達にはインパクトのある話である。

 

あんまり凄すぎると、「この学生は凄い。何故うちに来たいのだろう?入社してもすぐに辞めるとかいいださないだろうか?」といった不要な心配を

させてしまうことになるので、控えめに言っておけば十分だろう。

 

起業のネタもブログと同様に、いくらでも展開ができる。

どのようにしてビジネスモデルを考えたか、

資金はどのようにしたか、

ビジネスパートナーはどうやって集めたか、

マーケティング戦略はどうしたか、

等などいくらでも深い話ができるだろう。

 

そして、起業での体験と就職希望先との関係をうまく説明できれば尚良しだろう。

 

もっとも、アピールするのは個人ブログの運営と起業とは、どちらかに絞った方がいいだろう。1個でそれぞれが十分深堀できるネタだし、2つになるとフォーカスがぶれて説明がややこしくなるからである。

 

最後に

年収2000万とか、他の人よりも大きな成果を狙うのであれば、

人とは違う工夫をすることが必要だ。

多数に追随するだけではなかなか成功は難しい。

常日頃から、独自の切り口を見つけて試行錯誤していく習慣をつけていくことが重要だ。

就活の場合、面接関係者の人達は40~50歳位であり、IT、SNS情報発信系のスキルとか、起業といったものは苦手であるから、そういった話は刺さりやすい。

だから、工夫してうまく使ってみてはいかがだろうか。