外資系企業への転職の場合に、職務経歴書に加えて、市販の写真添付の履歴書提出は必要か?
少々細かい話であるが、ときどき聞かれる質問
外資系企業への転職活動をする際に、職務経歴書に加えて、市販の写真添付の履歴書も作成しなければならないかについて、時々聞かれることがある。
結論としては、不要である。
伝統的な国内系の大手企業に中途採用で応募する場合には、職務経歴書に加えて、市販の履歴書(しかも写真添付!)の提出も求められることがある。
しかし、市販の履歴書は新卒或いはアルバイトを想定したテンプレートになっており、中途採用で求められるような職歴の詳細を記載するスペースが無い。
また、職歴や学歴については職務経歴書の中で記載するので重複するし、生年月日や居住地(「東京都杉並区」といったところまでで住所は書かない)などの基本的な情報も職務経歴書の冒頭で記載するので、本来、市販の履歴書を別途提出する意味は特にないと考えらる。
しかしながら、伝統的な国内系の大手企業は新卒採用になれているからか、市販の履歴書も合わせて提出させられることは珍しくない。
外資系企業の場合には、本国の規制もあり、市販の履歴書は不要である。
自分は長年候補者のレジュメを数多く見てきたが、市販の履歴書を見た記憶はない。外資系の場合、転職エージェント経由で申し込むケースが多いはずなので、職務経歴書のみを転職エージェントに渡せば、他は求められない。
そもそも、顔写真を貼るというのは、いろいろな面で差別につながると言われるリスクもあるので、特に米国系企業では写真添付の履歴書などは受け取りたくないはずなのだ。
他方、外資系の場合でも、和文の職務経歴書は用意した方がベターである。
外資系企業の場合、市販の履歴書が不要なので、英文の職務経歴書一本でいいのかというとそういうわけでもない。和文の職務経歴書も用意し、転職エージェントには和文と英文の両方を渡しておいた方が無難だ。
何故なら、外資系企業と言っても大半が日本人であり、その多くは英語がネイティブレベルというわけではないので、和文の方が明らかに伝わりやすいのだ。
英文の職務経歴書のテンプレートは簡単にWebで入手できる。
英文の職務経歴書の書き方がよくわからないという不安もあるかも知れないが、テンプレートはWebでいろいろなエージェントが紹介しているし、書き方までも教えてくれている。
例えば、こちらは外資系の大手転職エージェントであるロバート・ウォルターズのものである。
しかし、このテンプレートは分量が多すぎる気がする。英文で5頁を超えると、採用担当者は読む気がしなくなる。2-3頁くらいにコンパクトにまとめるようにした方が良い。
もっとも、英文の職務経歴書の書き方や分量については、転職エージェントが相談に乗ってくれるので、不慣れな場合には相談してみるのが良い。