外資系企業への転職を考える場合、資格やMBAはどの程度役に立つか?
トレンドとして、資格やMBAは転職の役に立たなくなってきている(特にリーマンショック以降)
資格の効果
特定の大型資格、具体的には、弁護士或いは公認会計士以外はほとんど役に立たないだろう。従って、知名度の低いマイナー資格は履歴書や職務経歴書に書かない方が良いくらいである。
ある程度は効くかも知れないのは以下の資格である。
〇簿記一級
⇒外資系の事業会社や金融機関だと、経理職限定で多少はプラスになる場合もあるという程度である。長期の実務経験が必須ではない若手のポジションの場合には、経験不足を補うために多少プラスに見られる場合はあるがあまり期待はできない。
〇米国CPA
⇒日本の公認会計士資格が難しいのでその代替として、これを取りたい人は一時期結構いた。しかし、経理以外の部門ではほとんど不要だし、経理部門では結局実務経験が全てなのでほとんど効果は無いだろう。ただ、職務経歴書に書いてもマイナスになることは無いだろう。
〇行政書士、司法書士、宅建、マンション管理士、CFP、CMA
⇒司法書士は、外資系の法務部門でプラスになる場合もある。他の法律その他金融系の軽量資格は外資系企業の場合、書かない方がいいかも知れない。
〇英語資格
⇒TOEICは860以上であれば書いても良いが、結局面接をやる場合にそれが全て。TOEIC900越でも会話力が低いと落とされる。英検準1級は書いても良いが何の+にもなならない。
MBAについて
①外資系事業会社、外資系コンサルティング会社
TOP20MBAであればプラスになる場合がある。MBA生を対象としたインターンのようなものがあるので、機会は拡がるだろう。但し30前半まで。
もっとも、OBのツテを頼って自ら機会を作り出すことは可能。MBAもその使い方次第だが、成功している先輩がいるのもTOP校なので、無理して中下位校に私費留学するのはおすすめしない。
②外資系金融機関
MBA生を対象としたインターンのようなものがあるので、機会は拡がるだろう。但し30歳前半でTOP校に限る。
外資系事業会社やコンサル以上に、期待すべきではない。
もっとも、OBのツテを頼って有力な先輩に気に入られるとチャンスが拡がる可能性はあるので、行動力・社交性のある人はフル活用すべきである。
なお、国内MBA(早稲田、一橋、グロービス等)の場合は、外国人は知らないので、あまり期待しない方がいいだろう。
結局、トップファームでの勤務経験というのがどの資格や学位よりも有効なキャリアアップのツールとなるのだ。