外資系金融機関とIT企業のオフィス環境比較。オフィス環境はIT企業に軍配だが、学生はオフィスよりも年俸重視?
問題の所在:日本のトップの学生は何故IT企業を選ばないのか?
こちら最近話題の「転職の思考法」の著者の北野唯我氏のブログより。日本のトップ学生が外資金融や外資コンサル、総合商社ばかり見て、成長性・将来性に富む大手IT企業を選ばないのは問題だという話。その中で、北野氏はIT企業の魅力の一つとして、「オフィス環境」の良さに触れている。
それでは、果たしてIT企業と外資系金融機関のオフィス環境はどれほど違うのだろうか?
驚くべき楽天のオフィス環境
まず、IT企業のオフィス環境から見てみよう。引っ越して間もない楽天のケース。
素晴らしいオフィス環境で、私もこれを見て働きたくなった。楽天のホムペを見れば一目瞭然であるが、その魅力を抜粋すると以下の通りである。
〇ゴージャスで個性的な共用オフィススペース
〇立派なカフェテリアがあり、朝昼晩と食事が無料!
〇店内にオリジナルのコンビニが設置
〇社内託児所が設置
〇社内にフィットネスとスパが設置
これに対して、外資系金融機関はどうか?
外資系金融機関のオフィス環境は、一般的な日本企業と比べて良好であると考えられるが、その内容は会社によって違う。
私が勤務したことがあるゴールドマン・サックス証券は外資系金融の中でもトップクラスだと思うが、その特徴は以下のものである。
〇ゴージャスなオフィス環境(社内の講堂とかガラス張りの会議スペース等)
〇社内に専用スターバックスを設置(しかも社員は割引)
〇社内にトレーニングジムとシャワールームを設置。
こうして比べてみると、楽天に大きく引けを取ることは無い。
最大の違いは無料の食べ物の違いか?
ちなみに外資系金融機関については、一般に無料の食べ物は基本無いと思う。リーマンショック前にメリルリンチ証券に朝菓子パンが食べ放題だったという噂は聞いたことがあるが、今はどうか知らない。基本的に食べ物はタダではない。
飲み物については、コーヒーと水は無料である。会社によっては、ネスプレッソが飲み放題だったり、自動販売機が設置されていてソフトドリンクが飲み放題の会社もある。
結局、日本のトップの学生はシビアに計算しているので、結局給与で大幅に勝る外資系金融とか外資系コンサルを志向するのではないか?
こうやってみると、物理的な設備面では若干IT企業に分があり、無料の飲食物の提供という点ではIT企業が圧勝である。
とはいえ、飲食物が無料だといっても、仮に1日2500円相当と計算しても、一ヵ月あたりで営業日ベースで計算すると5万円位の差にしかならない。
それだったら給与が多い方がいいやということか?
トップ学生は計算力が高いので、うわべのゴージャスさではなかなかごまかされないのかも知れない。