転職した瞬間に、「この転職は失敗した。辞めたい!」と思った時に取るべき行動について

転職を何回かやれば、中には失敗するケースもある。

外資系企業など、転職があたりまえの世界では、何回も転職することは普通にある。

しかし、いくら事前に慎重に調べたところで、入ってみないとわからないこともあるし、入社してすぐに直属の上司が辞めてしまうケースとかもあるので、短期間で「この転職は失敗であった」と感じることはある。

そういった場合には、どのような対応をすれば良いだろうか?

1. まずは自分が持っている残りの転職カードの数を考える。

外資系企業の場合、複数回の転職を繰り返すこと自体はNGではないが、当然転職回数にも限度がある。もちろん、業種や職種によって異なるのだろうが、大学卒業から60歳までの間において、最大10社までと考えるのが良いだろう。

最大10社ということは、植木算で、転職可能回数はMAX9回までと考えるのが無難であろう。

(もちろん、山崎元さんとか尾原和啓さんとか転職回数10回超の有名人もいらっしゃるので転職10回を超えたら絶対ダメというわけではないが。)

そこで、自分の年齢と今までに切った転職回数を考えて、今回短期での転職を目論んでもいいかどうか考えるのである。

例えば、40歳で3社目位であれば、今回失敗したということで次を考えるのはありだろう。他方、同じ3社目であっても、年齢が30歳であればより慎重に転職カードを切るべきだろう。

2. 転職カードを使えるにしても、どれくらいの期間在籍できれば傷は付きにくいか?

転職カードの残りの枚数と自分の年齢とを考慮して、今回短期で退職する方向で考えるとしよう。その場合も、「短期」といってもアルバイトのように1か月で辞める場合から2年位我慢できるまでいろいろなケースがあると思う。

それでは、短期で辞めるにしてもどれくらいの期間が経ては比較的履歴書における傷がつきにくいと言えるだろうか?

外資系金融機関の場合は、少なくとも「2年」持てば、最低限の恰好は付くだろう。

言い換えれば、職務経歴書をチェックする際に各社の在籍期間は目を通すが、2年あればそんなに目立たない、面接で何故こんなに早く辞めたかと質問したいとは思わないということである。

反対に、1年以下、2年を切ると結構目立つ。特に在籍期間が1年以下の会社が2社連続すると、組織に馴染まないとか、協調性に欠けるなど性格的に問題があるのではないかと判断されるリスクがある。在籍期間1年以下の会社があれば、面接で何で早く辞めたのか質問してみたくなるものである。

従って、我慢できるのであればとりあえず2年間は我慢しよう

なお、細かい話だが、ここでいう2年とは数えの2年であって、満で2年ではない。

すなわち、2018年の9月に入社したとすれば、2020年の1月まで在籍すると、数えで2年達成ということになる。何故かというと、職務経歴書の入社年月欄を見て、入社年を比較して計算するので、単なる見栄えの問題で、入社年を引き算して2年になると、2年間関在籍したと見えるからである。

もっとも、外資系企業の場合、ボーナス支給時期が年明けの1~3月であることが多いので、年明けまで我慢してから退職するケースは多いが、それは在籍期間の見かけの点でも望ましいのである。

従って、在籍期間が1年11か月でも、2018年1月入社、2019年12月退社だと、ぱっと見1年しかいないように見えて見栄えが宜しくない。

他方、在籍期間が1年3か月でも、2018年11月入社、2020年2月退社だと、ぱっと見2年いるように見えて見栄えは悪くない。

もっとも、これは本質ではないが・・・

3. たとえ数えでも2年持たないと考えた場合には、切り替えて転職活動を開始する他ない。

転職カードはまだ切れる、しかし、2年は到底我慢できないという結論に達した場合には、仕方がない。切り替えて、転職活動に再度没頭する他ない。

在籍期間が1年であればどっちみち、大したキャリアにはならないので、あきらめて次の会社探しにフォーカスするしかないだろう。

従って、なるべく多くの転職エージェントに登録し、一生懸命転職活動を再開する他ない。

4. ただし、転職の負のスパイラルに陥ることが無いよう、次の転職先には十分注意すること。

今の会社が嫌で仕方が無くて辞める場合には、転職活動も焦りがちで、何かしら問題があるにもかかわらず、早く辞めたいがために安易な決断をしてしまうことがある。

そうなると、次の会社もすぐに嫌になってしまうという負のスパイラルに陥りがちだ。従って、次の転職先は本当に大丈夫かについて、より念入りな情報収集と決断が求められることになる。