ランボルギーニを買う人たちの年収、職業、年齢等について調べてみた
最近ランボルギーニが存在感を増した?
超高級車、というとフェラーリが真っ先に思い浮かぶ。
ベンツやポルシェと比べても、遥かに高額な車両価額、圧倒的な希少性と存在感から、成功の象徴としてフェラーリを購入する人は少なくないだろう。
(なお、「新車」に限定での話である。)
ところが、最近、超高級車というとランボルギーニも急速に浮上してきたように思える。
沢山売りたい親会社?
ランボルギーニの存在感が増したように思われる背景として、親会社の意向もあるようだ。ランボルギーニの最終親会社はポルシェやアウディを傘下に持つフォルクス・ワーゲングループだ。
台数は少なくても高級車は利益率が高いために、ポルシェやアウディの成功体験を基に、買収した超高級銘柄のランボルギーニでも儲けたいというのがフォルクス・ワーゲングループの意向だ。
他方、フェラーリの最終親会社はフィアットだ。フォルクス・ワーゲングループと比べると格段に小さい。このあたり、販売戦略が異なっているのかも知れない。
とにかく、買えないフェラーリ
フェラーリはアベノミクスにおける好況下、人気はどんどん高まっている。
リセールヴァリューの高さと相まって、現在フェラーリを新車で契約しても、納車は何と1年半から2年待ちだ。
それは、新築タワーマンション以上の待ち時間であり、動産である車をそんなに待つ気にはなれない。
そうであるならば、量産すればいい話なのだが、ブランド維持のための厳しい供給制限の哲学があるフェラーリは、そこは妥協しないようだ。
いわば、フェラーリは「売りたくない」のである。
他方、売りたいランボルギーニ
反対に、ランボルギーニは売りたい模様である。親会社のフォルクス・ワーゲングループはとにかく大きい会社なので、超高級車とはいえ、とにかくたくさん売らないことには利益の絶対額は増えない。
そこで、世界中で積極的な拡販策をとっているようだ。
実際、ランボルギーニであれば、メインのウラカンでもアヴェンタドールでも、8か月ほどで納車が可能だ。
したがって、フェラーリの納車時期に我慢できない人たちがランボルギーニに流れるというのは十分あり得る話である。
それでは、ランボルギーニを買う人たちの年収、職業、年齢等はどうか?
まず、ランボルギーニの売れ筋と、価格はいくらぐらいかということが問題となる。
SUVのウルスを除くと、ウラカンとアヴェンタドールの2種類である。
このうち、安い方のモデルであるウラカンの場合、車両本体価格は2,535万円で、オプションと諸経費込で約3000万円である。
この点は、フェラーリの売れ筋のポルトフィーノとほとんど変わらない。
フェラーリと大きく異なるローン条件
ただし、フェラーリと大きく異なるのはローン条件である。
まず、残価設定ローンはフェラーリ同様に用意されるが、フェラーリほどのリセールヴァリューはさすがに無いので、期間3年の場合、最高設定可能残価は60%である。フェラーリのそれが75%であることと比べて、かなり少ない。
他方、ローン金利はランボルギーニが遥かに低い。金利は平成30年10月現在で1.79%と、フェラーリが2.90%である点と比べて大幅に有利なのである。
この点は、とにかくランボルギーニを拡販したい親会社の意思の表れである。
それでは、ランボルギーニ購入者の属性はどうか?
フェラーリ購入者の属性について調べた結果は、この通りであった。
ランボルギーニはどうであろうか?
新車ディーラーやその他の外車ディーラーの話によると、年齢や年収といった点は
フェラーリと比べてあまり大きく変わらないのではないかということだ。
まあ、一般的には経済的に30代では厳しいし、50代以上は車好きの世代(バブル世代)なので、40-50代メインで、60歳超も少なくない。
年収についても、新車についていえば、1億円も必要はないが、かといって、2000-3000万じゃちょっと厳しい。
従って、4000~5000万円位からのレベル感ということである。
ランボルギーニ購入者の属性で特徴的なのは、法人所有が多い点
まあ、想像通り、ランボルギーニもフェラーリも購入者層は、買える人が限られるという意味でも似たり寄ったりなのだろうが、大きく異なるのは、ランボルギーニは購入者の大半が法人名義での所有ということである。約8割位が法人での所有とも聞く。
そして、法人オーナーの多くが残価設定ローンで購入するというのが面白い。
残価設定ローンということは、満期(例えば3年)が来たら、約半額(ウラカンだと1500万円程度)を拠出しないと手放さなければならない点である。
法人と言っても、上場企業はランボルギーニなど持てない。そして、キャシュで買える程の潤沢な純資産があるわけでもない。他方、ベンツのような経費では税務署に認められないだろうから、節税商品というわけではないだろう。
とりあえず、最小限のキャッシュフローで最低限の頭金で購入する自営業者が結構多いうことだ。
このあたりが、いかにも日本的である。個人名義でキャッシュで買ってしまうという富裕層はそこまでも多くないのだ。
まとめ
フェラーリと比べると結構マイナーな車であったように思えるランボルギーニが急に存在感を高めてきた。
親会社が高級車で儲けているフォルクス・ワーゲングループであり、拡販したいという思惑があるため、日本での販売台数を急速に増やしてきているというのが背景のようだ。
また、フェラーリが拡販を嫌がっており、納車期間が2年間という異常事態に陥っている現状から、ランボルギーニを代替的に買おうというオーナーが増えてきているのだろう。
アベノミクスによる好況が続く限り、この傾向はまだまだ継続するだろう。
そこそこ成功して、年収5000万円稼げるようになった年配の男性たちは、自分へのご褒美として「法人」名義で買ってみてはいかがだろうか?