外資系企業の面接で遭遇したヤバイ人達

転職活動を何回もやっているとヤバイ人(面接官)に遭遇することもある。

自分は外資系企業に5回以上も転職しているし、同僚や部下も基本的に複数回の転職をしている場合がある。みんな数多くの転職活動をしているので、面接の過程でヤバイ人達に遭遇することもある。

そこで、今回、自分の経験と同僚から聞いた話から、ヤバイ人達について紹介したい。(なお、順不同である。)

 

1. レストランの料理の写真ばかりバシャバシャ取って、ほとんど仕事の話をしない部長

これは、ある米国系金融機関で内部管理部門系の副部長(Vice President)のポジションに関する話である。

そこの会社は採用に関するバジェット(予算)が急激に増えたようで、採用活動の積極化がヘッドハンターや業界の関係者の間でも知られていた。

その内部管理部門の部長の職にあるA氏は、小太りのグルメの人のようであった。

面接はわざわざランチを取りながら行うのが好きなようで、丸の内界隈の高層ビルにあるフレンチ・レストランが面接場所であった。

フレンチなので、料理が何回も分けて運ばれているのであるが、そのA氏はそのたびにスマホを取り出して何回もバシャバシャと写真を撮るのだ。インスタかブログでもやっているのだろう。

結局、A氏は丸の内界隈のレストランの話ばかりして、どこが美味いどこが不味いとそんな話ばかりして、仕事の話はほとんどしないまま終わってしまった。

その副部長の求人は本当にニーズがあるのかどうかわからないが、今でも決まらないままだ。

2. とにかく東大女子が嫌いな嫌味な中年の人事のおばちゃん

これは、同僚から聞いた話である。その同僚は東大卒の女性である。

彼女が、某英国系の金融機関の担当部長(Vice President)のポジションである程度まで話が進み、人事(HR)担当者との面談を行うこととなった。

なお、外資系金融機関の場合には、日本の企業と異なり人事部門はほとんど採用権限が無く、条件等の事務的な説明をするだけなので、採用に成否に影響しない形式的なものであることが多い。

ところが、その東大卒の同僚が人事担当者(50前後のおばちゃん)と面接したところ、「女性で東大だと何かと大変でしたでしょう」「東大の中には性格的に問題のある人もいますから」「東大出身者の中には〇〇が苦手の人がいまして」と、延々と東大がどうだという話。しかも嫌味たっぷりな言い方をするのだそうだ。

外資系金融機関には東大出身者は珍しくないが、その人事のおばちゃんは東大女子が特に嫌いなようだ。昔、東大女子にバカにされたトラウマでもあるのかもしれない。

それが原因というわけではないが、結局、そのポジションについてはオファーがでなかったそうだ。

3. 「日本の年間自動車製造台数は?」「日本にある自動車総数は?」と行きなり、質問してくるショボい証券アナリスト

これは20年以上遥か昔の話。自分が某ドイツ系証券会社の調査部門(アナリストがいるところ)のアソシエイト(係長とか課長代理クラス)のポジションを受けた時の話だ。

面接官として出てきたのは、業界的にあまりイケていなかった自動車業界担当のアナリストなのだが、いきなり、日本の年間自動車製造台数と自動車総数について質問された。

これは、自動車業界に限定しない、経験を問わないポテンシャル採用の求人だったので、自動車業界に詳しくない私は当然答えられず、これで終了となってしまった。

(ちなみにこのクイズの答えは当時、500万台、1000万台だったと思う。)

それなら、最初から経験者重視とか、自動車業界担当とか書けよという話である。

4. 日本人(ネイティブではない)なのに、英語で面接を始める人

これは、自分が経験した業界下位企業の部長職ポジションの話である。何故、わざわざ業界下位のポジションに応募をするのかということだが、外資系の場合、業界下位だと人気が無いのでその分高めの年収を提示するということがある。

当時自分は、その年収の高さが魅力で応募したのだ。

自分が面接で会ったのは、内部管理担当の役員の人である。彼は日本人(英語はネイティブスピーカーではない)なのだが、途中から、「英語力を確認したいから英語で話してくれ」と言い出した。

これは5年くらい前の話で、私は英語面接には慣れていたので問題なかったのだが、「自分の方が英語うまいじゃん」と思ってしまった。

どうやら、業界下位企業で、いい人が応募してこないので、最後に外国人から英語でダメ出しをくらってしまう候補者が多かったそうだ。

じゃあ、なおさら、外国人に最初にテストしてもらえばいいじゃんと思った。

結局、そのポジションについてはオファーが出たが、行くのは辞めた。

5. 延々と自分の会社の社長の悪口をしだす、口の悪い50代の女性

これは、某ドイツ系の業界下位のVice Presidentのポジションに応募をした同僚の話である。もともと、その同僚は、このポジションは業界下位で、しかも年俸は低いのであまり乗り気じゃなかったがヘッドハンターから頼まれ、一応面接に行ったという件である。

そのポジションに対する上司にあたる、50過ぎの女性は部下をいじめて辞めさせることで知られる悪名高い人であったのだが、同僚曰く、途中から「うちの社長はバカだから自分たちがしっかりしないと…」「あのダメな社長は早く辞めてもらわないと…」など、延々と自分の会社の社長の悪口のオンパレードだったそうだ。

そんは話をすると、採りたい人が来ても、怖くなって来てくれないと思うのだが…

結局、最初から乗り気がなかったが、同僚は彼女との面接で本当に嫌気がさし、お断りをすることとしたのだ。

 

何回も転職活動をすると変な人たちにも遭遇するが、それはやってみないとわからないので、とりあえず数打っていいポジションを探すしかない。