20代の銀行員が、楽天ペイの中途採用を狙うのは、将来の「ブランド人」になるため有用な選択肢の一つではないか?

戦略的に転職によってキャリアを積み重ねて、将来「ブランド人」を目指したい。

話題の転職本「転職の思考法」と一緒に、連休中に日経新聞の書籍広告が打たれていた田端信太郎氏の「ブランド人になれ!」だが、若手の銀行員にとっても大いに参考になるのではないか?

https://www.amazon.co.jp/ブランド人になれ-会社の奴隷解放宣言-NewsPicks-Book-信太郎/dp/4344033175

銀行に居続けたところで、役員にまで昇格するか、或いは外銀に転職でもしない限りは、年収・ステイタス的に「ブランド人」になるのは難しい。

役員どころが部長になるのでさえほんの一握りだし、そもそも20年以上も先の話である。また、グローバルで投資銀行ビジネスが縮小している中、外銀への転出を目論むのは至難の業である。

他方、戦略的に転職を積み重ねることによって、銀行員から「ブランド人」になることは可能だろう。

転職はギャンブルではないので、ベンチャー系大手は狙い目である。

とはいえ、せっかく難関を突破して入社した銀行である。せっかく使える20代でのポテンシャル採用、或いは、第二新卒カードは慎重に使いたい。

そこで、いきなり小規模ベンチャーに入ってIPOで一攫千金を狙うのもいいが、ヤフー、サイバーエージェント楽天などのネットベンチャー大手を狙うのも悪くない。

何といっても、ネームヴァリューがあるし、経営基盤がしっかりしているのでスキルを落ち着いて習得できる。最初の場所が仮に間違ったとしても、異動のチャンスが銀行よりある。また、給与面等は銀行よりは劣るが、大手ベンチャーだとそれなりなので、気に入れば長くいることも可能なのである。

言い換えれば、低リスクで銀行では身に付かないスキルを習得する機会となるのである。

それでは、具体的に楽天フィンテック系のポジションを見てみよう。

銀行員が中途採用される可能性があり、将来性もあると思われるのがフィンテック系のポジションである。そのうち、LINEと並んでペイメント系の勝ち組とみられている楽天ペイの中途採用ポジションを見てみよう。 

jobs.rakuten.careers

このうち、狙うは[楽天ペイ事業]の「新規サービス企画」である。

何故このポジションかというと、以下の通りである。

①いわゆる事業開発・新規事業系のポジションであり、どこのネットベンチャーにでも持ち越せる普遍的なスキルと事業経験が習得できる。

②新規事業企画からアライアンスまで幅広い業務が経験できる。

③プログラミングの知識は要求されない。

「必須スキル・経験」についての留意点を見てみよう

ここで気になるのは「必須スキル・経験」の欄にこのように記載されていることである。

・インターネットビジネス経験者

・コミュニケーション力/企画力/デザイン思考をお持ちの方

このうち、銀行員だと「インターネットビジネス経験」が無いではないかということだ。

この点、20代のポテンシャル採用の場合には、募集要項に記載されている通りの経験がなくとも書類審査に通る可能性は十分にあるので、あきらめないで挑戦してみることだ。この辺りは、転職エージェントに相談した方がいいだろう。

学歴・職歴が良ければ、ビジネス経験は多めに見てもらえることはあるし、他の類似のポジションに回してもらえることもあるからだ。

その意味で、レジュメ(職務経歴書)の書き方は重要になるので、転職エージェントと相談しながら良いものを準備したい。

年収が下がる分、「職種」には十分なこだわりを持つこと

楽天ペイには他にも総務系などポジションはあるようだが、わざわざ第二新卒カードを使っていくのだから、「職種」には十分こだわるべきだ。

年収がある程度下がる分、将来の年収アップや転職力強化、いわゆる「ブランド人」になるためにも、将来につながる汎用性が高く価値のあるポジションにこだわるべきだ。

 

メルカリやLINEなど、フィンテック事業が注目される中、銀行員にも転職のチャンスが拡がってきている。転職によって「ブランド人」になれる可能性が拡がっているわけなので、Web情報だけでなく知り合いや転職エージェントなどから情報収集を十分に行い、転職によるキャリアップを目指してはどうだろうか?