「就活ファール!」で紹介された総合商社内定者の面接対策は、中途採用でも十分参考になる理由

「就活ファール!」という、元リンクアンドモチベーションの元役員の水谷氏がプロデュースした就活支援用の動画がある。

全般的に、テキストでは伝わりにくい、雰囲気、プレゼン力を動画で伝えているので、就活の面接対策の参考になるだろう。

www.youtube.com

www.youtube.com

その中でも、最難関の5大総合商社のうち3社から内定をもらった学生の面接対策は特に参考になる。

現在、就活の中で最難関と言われる企業は、外コン、外銀と総合商社である。

総合商社の中でも5大商社(三菱商事三井物産住友商事伊藤忠、丸紅)のうち、3社から内定をもらったという強者の面接対策が特に参考になる。

総合商社1社だけから内定をもらった学生は他にもいるかも知れないが、3社から内定をもらうということは、その学生の面接対策は普遍的に通用するというわけである。

総合商社から立て続けに内定をゲットした学生の面接対策とは?

この学生が採った面接対策は以下の通りである。

 

(1)OB訪問を十分に行った。

(2)面接対策を会社に合わせるのではなく、自分の個性を出せる方向で考えた

  ①自分に一番似合う服装を考えピンクの入ったストライプのネクタイを着用した

  ②質問も自分が純粋に思ったことを自然に表現した

(3)自信は持ちつつ、「謙虚」であることを心掛けた

 

これを見ると、新鮮なものは無く、平凡なことの欠かさず実践できるということはなかなか難しいことなのだ。

まず、(1)OB訪問を十分に行ったということであるが、総合商社の場合はOB訪問が大事と言われている。過去の内定者が行ったことを漏らさず実行するのは、最低限必要である。

 

ポイントは(2)の、会社が望んでいる答えを想像しながら答えるのではなく、自分の強みをまず把握した上で、それを会社の方向性からずれないように回答するということである。

会社のパンフレットや採用ウェブページに書いてあることを覚えていって話したところで、薄っぺらい表面的な回答しかできないし、他の学生と差別化することができない。

それに、会社に気を使ったような白々しい回答は、会社からするといかにも無理やり言っているということがバレてしまう。また、質問されるとボロがでるリスクも高い。

例えば、(2)①の自分に一番似合う服装を心掛けたという小技も重要である。多くの生徒は無難な服装をするのだろうが、内定をゲットした彼は、少々派手でも自分のスタイルをアピールできることを工夫した。この小さい心掛け一つで違ってくるように思える。

彼は、少々難しい質問、「何故、(他の総合商社ではなく)当社を志望するのか?」という質問をされた際に、「人(社員)が好きだと思った。会った人たちが優秀で、自分も将来そうなりたい。だから、〇〇社で働きたいと思った。」と極めてシンプルに答えている。会社案内にある細かい業務範囲の違いや財務指標などで無理やり回答するよりも、自然体で自分が思ったことを淡々と語る方が高評価かなのである。

基本だが、意外に難しい、「自信を持つが、謙虚であること」

これは、YouTubeを実際に見て、彼の話し方や態度を見た方がわかりやすいが、この態度、ふるまいが実にいい。

総合商社のような競争率が高いところで、自信なさげにボソボソと話せば落とされるのだろうが、だからといって、バイトやサークルの活躍話を強調すれば好感度が下がり落とされてしまう。日本は何といっても「謙虚」を美徳とする社会なので、過度に自己アピールし過ぎない控えめな態度が好まれる。

この点は、模擬面接とかしてもらうのが本当はいいのだが…

これらのスキルは中途採用でも使える

何故かというと、中途採用の場合は、基本的にポテンシャル採用ではなく経験者採用である。従って、求めるポジションに対して必要なスキルや条件を満たしている候補者はかなり限られている。例えば、1つのポジションに対して、エージェントを複数使って、レジュメが十数枚集まるが、その8割位はそもそもスペックが足りない、年齢オーバー、年収が合わないといった不適合なものである。従って、実質的な競争率は2倍程度であることが多い。

そうであれば、多くの中から勝ち抜くために目立つことよりも、「落ちない」面接をする方が良いのである。

面接に呼ばれる程度のスキルと経験があるのであれば、重要になるのは「性格」面である。

従って、自然体で落ち着いた対応をするのが一番良いのである。

最後に彼が話していた、不確かな噂や情報に振り回されないということも重要

彼は、最後に、総合商社の面接対策ではいろいろな噂や都市伝説のようなものがあふれているが、それらに惑わされることなく自分の信念に従って対応が重要とコメントしていた。

これは中途採用でも同様である。年収やそのポジションの上司・同僚についてもいろいろな噂があるが、何が正解かはわからない場合が多い。

年俸などの条件についても、転職エージェントの見込みが大きく外れることも珍しくない。結局情報が限定される中、最後は自分で行動してオファーをもらって自分で意思決定するしかないのである。

従って、自分の頭で考えて行動するという基本的な姿勢は新卒、中途を問わず有用なスキルであるのだ。