プロブロガーのビジネスモデルと今後の展望
現在のプロブロガー達のビジネスモデルを推察する。
イケダハヤトさん、はあちゅうさん、立花岳志さんなど、ブログを専業としている方々がいる。
彼らは、自らのブログのPVの大きさ(月間PVが100万レベル)を武器に、自らが個人メディアとして各種のビジネスを展開しているのである。
プロブロガー達の現在のビジネスモデルは以下のように分類できると思う。
1. 広告収入
2. コンテンツ課金
・オンラインサロン
・Note 有料課金
※自己主催セミナー、講演会での講演料、出版による印税収入
3. EC、マッチングその他
・自分のグッズ、サービスの販売
この分類は、ネットビジネスの主たる収益源に沿って分類したものである。
第1は、広告収入である。典型的なものがアフィリエイト収入であろう。イケダハヤトさんを始めとして、アフィリエイトによる広告収入を主たる収益源とされているプロブロガーは多いだろう。歴史的にも、アフィリエイト収入が最も基本的なブロガー達の収益源であったろう。
Googleアドセンスによる広告収入もあるが、金額的にはアフィリエイトよりも少額なケースが大半のようだ。
第2は、コンテンツ課金である。具体的にはオンラインサロンの運営による月会費や、Noteの有料販売があげられる。これらはここ数年で存在感を増したプロブロガー達の収益源だと考えられる。
オンラインサロンはホリエモンが有名である。彼のサロンは月額1万円であり、会員数が2,500人である。すると、サロンからの収入だけで年間3億円という売り上げが立つのだ。(もっとも、DMM等のサロン運営業者が2割徴収する)
従来はホリエモンのような著名人は例外だと考えられているが、その道では知られているが一般的には知名度の低い人でも、月額3,000~5,000円程度で、200~300人程度の会員を集客することは十分可能であり、それだけで生活費くらいまかなえてしまう。
同様に、Noteの有料課金はお小遣いくらいしか稼げないというのが従来の定説であったが、イケダハヤトさんのような著名なブロガーの場合、4,980円のNoteが数千人規模で売れているので、結構な副収入となる。書籍の出版の場合には印税は書籍代の1割程度に過ぎないので、1万部売れても大した金額にはならないが、Noteだと8割が著者の手元に残るので、新しい出版の形として注目される。
それから、立花岳志さんのように自らセミナーを開催するという、ブロガーとしての知名度を活かしてリアルでマネタイズするという手法もある。彼の場合、一回のセミナーで参加費2万円で100人以上の集客力があるので、月2回ペースで開催すればそれだけで年間売上が5,000万円になる。
リアルのセミナーを開催することは、会場の手配、セミナーの集客というロジスティックスが必要なので面倒とも言えるが、参加者とリアルにコミュニケートできるので根強いファンを作るというメリットがあるだろう。
第3は、EC、マッチングビジネスである。著名ブロガーが自らの人気度を利用して、自らが作成・プロデュースした物販等を行うものである。
また、物でなくとも、コンサルティング・サービスの受注につなげるという方法もある。
これらの方法をメインとしたプロブロガーは思いつかないが、物販は在庫リスクがあるし、ロジスティックスも絡むので、面倒だからやらないのかも知れない。また、数百円の物であれば、1万個売っても大した金額にならないので、効率が悪いのかも知れない。
ただ、ブログのジャンルによってはまだ将来可能性があるビジネスモデルだと思われる。
今後の展望について
個人ブロガーの存在感、収益力が高まってきたのはごく最近のことである。
テレビ、雑誌などの既存メディアを利用できれば、まだまだ個人ブロガーの影響力は高まるだろう。
そうした中、コンテンツ課金による収益はまだまだ拡大できると思われる。
何故ならオンラインサロンやNoteなどはまだまだ知名度や利用率は高くないからだ。これらが浸透すればするほど、収益機会は向上するだろう。
また、自己開催セミナーや本の出版というリアルの手法とうまく組み合わされば、さらに知名度や存在感がアップし、広告収入やネットでのコンテンツ課金を拡大することもできるだろう。
ブログによるビジネスはまだまだ始まったばかりなので、今後も新しいマネタイズ手法が登場すると考えられ、それらをうまく活用すれば、まだまだ成長の余地はあるビジネスと言えるだろう。