就活ルール廃止に際して、人気企業から内定をもらうために準備しなければならないこと

 

1. 人気企業内定のためには大学入学と同時にスタートしなければならない?

いわゆる就活ルールの廃止に伴い、就活が実質的にますます前倒しになると

いうことは不可避であろう。

そうであるならば、人気企業から内定を得るためには、早い段階から

それに向けた準備を開始せざるを得ない。

 

どれぐらい早いかというと、目指す業界によっては、大学入学と同時に

準備開始をせざるを得ないのかも知れない。

 

ちなみに、最難関の業種である外銀については、このような、

準備が必要とされている。(「外資就活」の記事より。)

gaishishukatsu.com

2. 早めに準備をしておいた方がよいアイテム

どのような準備をするのかは、目指す業界によって異なってくるが、

大学入学した時点から、志望業界が固まっているとは限らない。

しかし、テクニカルなスキルで習得に時間を要するものについては、

早いうちからやっておかないと間に合わない。

そこで、以下の3つのアイテムについては、比較的業界横断的に潰しが

効くので、早めにやっておいた方がいいだろう。

①英語(TOEICスコア)

もっとも習得に時間がかかりそうなスキルが英語であろう。

交換留学でも行ければベストなのだが、それは狭き門であるし、準備も大変である。

ただ、自分で勉強して対応できるのはTOEIC上げである。

高学歴の学生の場合は、英語ができないということは無いであろうから、

大学入学時の受験英語を忘れていない段階から、TOEIC対策の学習を

始めると、1年生のうちに、TOEIC860点はクリアできるのではないだろうか。

 

理想は900超えであるが、900点には壁があるので、とりあえず、

860点で良いのではないだろうか?

 

上記の「外資就活」の記事で驚いたのは、総合商社内定者のTOEICスコアの

中間値が880点もあるということである。

また、最低点も595点というのも驚きである。

20~30年前であれば、総合商社は英語は会社に入ってから覚えればよいという

ことで、TOEIC400点代の学生はザラであった。

しかし、今ではそんなレベルではOB訪問で1回戦負けしてしまいそうなので、

早めに860点は取っておきたい。

 

英語は一生使えるスキルなので、やっておいて損は無い。

②金融スキル(証券アナリスト試験或いは簿記2級)

株価分析、財務分析、マクロ経済分析といった金融スキルも、習得に

それなりの時間がかかる。

おすすめなのは、証券アナリスト試験の学習である。

1次試験3科目に合格するのは簡単だし、費用もかからない。

IBDに興味がある、リサーチに興味がある、ファンドマネージャーに興味が

あるといった学生は、早めにやっておいた方が良い。

 

最近では、日商簿記の2級を取得しようとする学生もいるようなので、

それでも構わないが、それだけではIBDやリサーチ職を目指すのであれば、

不十分である。

 

もっとも、外銀や国内系IBDなどを目指す場合には、常日頃から、

金融ビジネスやマーケットに興味を持っておくことが求められる。

例えば、外銀のIBDの面接では、「あなたが気になったM&Aのディールを

10個上げよ。」と聞かれたりする。

常日頃から関心を持っていないと、太刀打ちできない。

 

また、トレーダーを目指したいと言っても、

「今年の年末の日経平均株価について、君の予想と理由を教えてくれ」と

質問された場合、常日頃から相場に向き合っていないと、

「・・・」という沈黙の回答で終了してしまう。

 

外銀や国内系のコース別採用は、ハイスペックな学生達の争いとなるので、

早い内から準備しておく他ない。

③ロジカル・シンキング、ロジカル・ライティング

コンサルを志望する学生の場合は当然であるが、それ以外の学生も

身に着けておきたいスキルである。

 

リクルーター制度で、ESとかGDとか試験とか、何も無かった

古き良き時代とは違って、今は、文章なりプレゼンなりが必ず試される

選考方法になっている。

 

従って、「結論〇〇。理由は2つ。1つは…、2つは…。」的な

回答が選好されるようになってしまっている。

 

こういったスキルは、会社に入ってからうるさく躾けられたのだが、

今は学生のうちに鍛えておかなければならないようだ。

 

書店には、この手の本が沢山並んでいるので、早めに準備して

慣れていくようにしなければならない。

 

書籍については、伊藤羊一著の「1分で話せ」なんかがおすすめである。
blacksonia.hatenablog.com

 3. 「コンサル」はどうするか?

上記は、総合商社、金融、その他グローバル企業を想定したものであるが、

コンサルを視野に入れる場合には、更に別の準備も行わなければならない。

 

金融とコンサルは全然違うので、併願する必要は無いかと思うが、

両方から内定を取ろうというのが、トップ学生の間での流行りのようで、

早い段階からコンサルを捨てるのは勇気がいるかも知れない。

 

コンサルを受けるとなると、「フェルミ推定」とか「ケース対策」について

準備をしていくこととなる。

 

それでは、金融とコンサルでどちらか1つを選択したくて、迷った場合には

どうするか?

 

答えは、簡単で「給料の高い方」を選択すればいい。

要するに、金融(外銀、国内系コース別で、除くリテール職)を

選択すれば良い。

仕事が面白いかどうかは主観的で判断しようがないので、

特にこだわりが無いのであれば、客観的な基準である年収を軸に

選択すればいいということだ。

最後に

昔と違って、就活に際してやらなければいけないことが随分と

増えた気がする。

 

もっとも、就活が一番大事な競争であるので、ここで手を抜くわけには

行かない。

また、準備と言っても、司法試験のようにそればっかりやらないと

いけないという程では無いので、計画的に早い内からやっていくしか

無いだろう。

 

最初の就職先で失敗すると、その後のリカバリーが大変面倒なので、

何としても、良いファースト・キャリアを掴みたい。