地銀半数、本業が2年以上赤字。地銀はUターン就職の定番であるが、就活生はそろそろ地銀への就職を考え直す必要はないか?

 

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地銀の収益性の問題が、ますます頻繁に取り上げられるようになっているのでは?

今日は、金融庁の大手行の収益性の検証に関するニュースに続き、ヤフトピで地銀についても取り上げられた。

経済誌では数年前から地銀の収益性の低さは取り上げられてきたが、スルガ銀行のスキャンダルが生じてからは、一般的なニュースメディアでも広くこの話題がとりあげられるようになってきた。

地銀はUターン就職の代表格であったが…

地銀の本業不振の問題は、金融庁メガバンクフィンテック、利用者と異なる視点によって利害関係が異なるのだろうが、就活中の学生にとっても頭の痛い問題である。

特に、地方出身者でUターン就職の選択肢の一つとして、地銀を候補に考えている学生は少なくないだろう。

東京の一極集中が進展する中、電力会社と並び、地銀はUターン就職の代表格であるからである。

地銀へのUターン就職は避けるべきであろうか…

地銀と言っても金融機関としての規模は小さくなく、特に地域経済における存在感は大きい。金融のセーフティネットの観点からも、地銀が経営破綻するというのは到底容認できず、経営不安に陥るということはまずないだろう。

しかし、超低金利が継続する限り、将来収益性が改善する見込みは厳しい。

従って、経営不安に陥るリスクは無いにせよ、経営統合や合理化に伴うリストラや待遇悪化の可能性は十分にあり得るので、その点は十分に考慮する必要がある。

Uターン就職を考える学生にもいろいろな事情がある

Uターン就職と言ってもいろいろな事情があるだろう。

家庭の事情で帰らざるを得ない学生もいれば、何となく東京と比べると故郷の方がいいかなと考えたり、Uターンの必要性の度合いは違うだろう。

UターンがMustの学生にとっては、他に有効な選択肢が限られる中、地銀は外した方がいいとは言い切れないが、他の選択肢の幅を拡げて考えてみる必要はあるだろう。

今は、待遇や安定性は地銀が良くても、将来は他の地元の優良企業に逆転される可能性があるからだ。

他方、UターンがMustでなく、何となく選択肢の一つとしてUターン就職を考えている学生は、東京(或いは大阪等)で他に良い選択肢が無いか、より積極的に考えてみるべきだろう。

いずれにせよ、新卒で選んだ企業が安泰とは限らないので、将来通用するスキル、職歴を意識することが重要

将来どうなるかわからないのは地銀に限らない。メガバンクや大手損保もそうだし、今をときめくネットベンチャーも10年後、20年後はどうなっているかはわからない。

「転職カード」を一回も使わずに済む時代は終わったかも知れないので、転職力を高めるべく、スキルや職歴を意識した就職活動が今後はより一層重要となるだろう。