転職の基本。転職することが確定し、今の会社を退職する際の留意事項。

転職先が決まり、最後に残された作業が今の会社の退職手続

初めての転職の場合、当然初めての退職手続きとなる。

新しい転職先が決まっているので、「後は野となれ」かも知れないが、余計な不利益を背負わないように、きちっとした退職手続きを取ることが必要だ。

まず、直属の上司に「口頭で」退職の意思表示をする。

ドラマなどでは、退職願が入った封筒を手渡すシーンがよくあるが、実際は口頭で意思表示をするのが基本だ。

書面の退職願は人事上の重要な書面であるので、人事部が管理するためそれは手続きとして人事とやり取りするのが通常である。

退職の意思表示を聞いた直属の上司は更にその上の上司と人事に通知することとなる。

引き留めはよくある話だが、引き留めには乗らないのが賢明

国内系企業、外資系企業を問わず、退職の意思表示をした場合には、慰留されるケースは結構多い。しかし、引き留めには乗らないというのがセオリーである。

何故なら、退職の意思表示をしたという事実は会社中に広まるので、働きにくくなる上、人事上の記録にも残るので、「こいつは会社を辞めようとした奴」というレッテルが張られてしまうからである。

もちろん、引き留めの「餌」として、「年俸アップ」や「部署の異動」の申し出があり、それによって問題解決となる場合もあるが、終身雇用を前提とした会社の場合には抜本的な解決にならない場合も多い。

退職理由としてネガティブなことを強調しない方がいい

退職を了承してもらえた後でも、「Exitインタビュー」等の名称で、退職理由を聞かれることは多い。そういった場合は、会社の悪口、ネガティブな事象を強調しすぎない方がいい。特に、転職先が同業他社の場合には、狭い世界なので、悪い評判を立てたらないようにすべきだからである。無用の紛争をわざわざ供与する必要はないのである。

有給休暇は使っても良いが、最低限の引継ぎは行おう

また、有給休暇の消化をするのは構わないが、最低限の引継ぎはしっかりとしておいた方が良い。余計な紛争を回避し、悪い評判を立てられないようにすることが、今後のキャリア形成を考える上で得策だからである。

辞表(退職願)の書き方のポイント

doda.jp

退職願の書き方はこのようにいくらでもテンプレート等の情報はそろっている。

ポイントとしては以下の通り。

〇書き出しの「私事」は、行の一番下に記載する。

〇退職理由は「一身上の都合」であり、余計なことは書かない。

〇最後に捺印するが、印鑑は認印でも構わない(実印は不要)。

〇宛先には課長や部長ではなく、社長の氏名を書く。

一番大事なことは、転職先の会社名は誰にも言わないこと

最後に、一番大事なことは、転職先の会社名は誰にも言わないようにすることだ。

理由は、転職先に自分の悪口が伝えられる可能性が小さくないことだ。

特に業界が同じ場合には注意すること。ひどい会社であれば、転職先に自分の「セクハラ」「パワハラ」「メンタル上の問題」等のひどいデマを流されたりして、トラブルになりかねない場合もある。

実は、これは結構できていない人も多いので、言いたくなるかもしれないが、転職してから挨拶をすれば済むのだ。