大正製薬が人員削減。製薬業界の30代社員が40歳になる前にしておいた方が良いこと。

安定性抜群と思われていた製薬業界のはずだが…

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 従来、製薬業界は高給で安定性抜群と考えられ、特に国内系企業の場合にはリストラは無縁とも思われていた。

しかし、大正製薬だけでなく、2017年末から2018年にかけて、アステラス製薬やサノフィ、ベーリンガー・インゲルハイム、MSDが既に早期退職者を募ったことが知られている。

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黒字でもリストラをする必要があるのか…

私はずっと金融業界であるので、製薬業界の事情は特に詳しくないが、過去の東芝とかシャープの場合と違って、製薬会社は利益を計上できているのに何故人員削減の必要があるのかという疑問があった。

その原因としては、成長性や生産性の低下が問題で、特に「一人当たりの利益」の低下を経営陣は厳しく見ているようだ。

要するに、利益の絶対額に対して人が多すぎると…

将来は何が起こるかわからないので、早いうちに手を打っておくことが必要

これはどの業界でもそうなのだが、将来その業界・企業がどうなるかはわからない。

早期退職の対象年齢が40歳以上とすると、40歳になる前、すなわち30代のうちに何らかの手を打っておきたいものである。

まずは、自分の市場価値と人材需要に関する情報収集を十分に行うこと

証券業界の場合には、たとえ国内企業であっても、転職するケースは珍しくない。

従って、転職活動に慣れている人は多い。

しかし、製薬会社の場合には従来はそれほど転職する必要がなかったため、転職活動に慣れていないおそれがある。それだと、いざという場合に最適な行動が取れないので、30代のうちに準備をしておくのが良い。

そのためには、自分の市場価値を適切に把握するとともに、人材需要に関する正確な情報を押さえておくことが必要だ。

なるべく多くの転職エージェントに登録してみる。

自分の市場価値や人材需要を知るには大手の転職エージェントと付き合うことが一番早集団としては、以下のような業者だ。聞いたことのある会社ばかりかと思うが、実際に登録して、エージェントと話をしてみることが大切だ。 

<国内系大手>

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部長以上の人に特におすすめなのは、エグゼクティブ・サーチ・ファーム

エグゼクティブサーチファームとは、企業から依頼を受け、部長以上の経営幹部のスカウトに特化した会社である。こういうところから話が来ると、採用側の企業と独占契約をしていることも多く(他の転職エージェント経由では話が来ない)、少なくとも面接の最終プロセスまでは行けることが期待できる。

製薬会社で30代で部長職にある人は少ないかも知れないが、「室長」「副部長」とか、それなりのシニアなタイトルの方は是非登録をおすすめする。
www.kornferry.com


 

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外資系への選択肢を拡げることは重要。英語力を今の間に磨いておこう。

MR職の場合には、必ずしも英語力が必須とは限らない。しかし、英語力が高ければぐっと選択の幅が広がる。これは、いざというときに違ってくる。

さすがに30代で英語が全くできないと厳しいかもしれないが、ある程度の素養がある人は今のうちに英語を磨いておいた方がいい。

そのためには、ベルリッツ等の英会話スクールに行くしかないが、将来に向けた投資ということで若いうちにマスターしておきたい。

自分の市場価値と人材の需要状況がわかれば、自分の方向性を考える。

上記の転職エージェントから情報収集を行った後、自分自身のキャリアプランを再考する必要がある。現在のポジションのままだと、あまり需要が無い場合、キャリアチェンジに向けた対応をする必要がある。

日本企業の場合、希望通りの異動ができるわけではないが、そこは少しでも自分の市場価値を上げていく方向で対応していく他ない。

また、転職を考える場合でもそのポジションの将来性を踏まえた行動を取ることが必要だ。

この機会にファイナンシャル・プランニングも併せて行う。

いざという時に役に立つのが「お金」である。

大正製薬のケースだと、早期退職に掛かる一人当たりの費用は1290万円と報じられているが、それだけで当然不十分である。

このため、自分自身でもいざという時に備えて、資産形成をしておく必要がある。

例えば、家計簿を見直して、月当たり3万円を浮かしてその分を積立投資に回すことができれば、15年間で800万円以上貯まることになる。月3万円程度の節約であればそれほど難しくないのではなかろうか?

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製薬業界のリストラは、金融業界ほど突然来るものではないかもしれないが、早めに準備しておくのがリスク管理という意味で重要だ。

転職エージェントと一回も話したことが無い人もいるかも知れないが、自分の市場価値を知っておくことが重要だ。

また、いざという時に備えて、コツコツと資産形成しておくことも有効な対策と考えられる。

 

 

 

 

 

 

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