仮想通貨ビジネスの雄、ビットフライヤーに金融機関から転職することを検討してみた

金融機関からベンチャーは厳しい?

金融機関は若手から中年まで、自分の将来のキャリアで悩んでいる人は少なくないだろう。もともと、外資系を含め、事業会社と比べて転職は珍しくない業界だし、AIに仕事を奪われるとか将来への不安はつきない。とはいえ、メルカリなどのインターネットのことはよくわからないし、プログラミングなんて全然できないから、ストックオプション狙いのベンチャーは無理だと思ってあきらめる人はいるだろう。

しかし、フィンテックは金融に近いのではないか?

ところが、フィンテックという大きい潮流があり、金融スキルを活用できる場がベンチャー業界にも出てきた。コインチェックネムの流出事件があり、仮想通貨市況も低迷しているものの、まだまだ仮想通貨は将来性のあるビジネスである。

特に、ビットフライヤーはなぜ凄いのか?

その中で、ビットフライヤーは日本の仮想通貨業界の中でトップの会社である。売上や利益は非上場のため開示されていないが、コインチェックが流出がなければ500億円という巨額の利益を計上できていた点を考慮すると、大きな利益を出すこともできそうだ。

そもそもオフィスが六本木のミッドタウンになる。普通のベンチャーではありえない、トップクラスのオフィス環境である。

更に、会社の中途採用に掛かるWebページで「ダイバーシティ」として紹介されているが、ゴールドマンサックス、バークレイズ証券、クレディスイス証券と外資系証券出身者もいるし、サイバーエージェントリクルートなどの次号会社出身者もいる。

また、エンジニアの3割は海外出身者ということで英語が普通に話される環境という。給与水準もベンチャーとは思えない水準で、年収2000万円以上がごろごろいるという。

そういうわけで、金融機関の者も、ここなら働いてみたいと思うのではないか?

それでは、採用してもらえそうなポジションはあるのか?「経営企画」がカッコいいけど、ここは無理そう…

中途採用に関するWebの該当ページを見てみると、真っ先にエンジニア職がたくさん。でも、これは基本金融機関の者には関係ないのでパス。

次に、セールス・マーケティングも、これはWebマーケティング関係なので、金融機関の者はお呼びでない。

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残るはコーポレートだ。ここでは、コンプライアンス、リスク、監査、人事、経理、総務などとありとあらゆるバックオフィス業務が並んでいる。

その中で、目につくのが「経営企画」だ。しかも、わざわざ「COO直下」とあり、カッコ良さそうなポジションだ。

しかし、応募資格を見てみると…

必須条件として「戦略系コンサルや経営企画の経験」とある。これはマッキンゼー、BCGクラスの戦コン向けのポジションなので、無理そうだ。

コンプライアンスが狙い目

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しかし、コンプライアンスはチャンスがありそうだ。これは金融機関特有のポジションだし、仮想通貨交換業者のコンプライアンス経験者なんていないから、証券会社や銀行のコンプライアンス経験者にはチャンスがあるだろう。

しかし、要注意なのが「必須条件」として「ビジネスレベルの英会話」とある。メガバンクや大手証券のコンプライアンス部門は英語が苦手な人が多いので、これが引っかかるかも知れない。

財務(トレジャリー)はどうか?

この業務内容は銀行や証券会社の経理部門の仕事と内容は変わらない。また、必須条件に英語が無い。これであれば、応募することが可能ではないだろうか?

ただ、そうなると応募できる人の数が増えるので、競争が厳しくなってしまう。

実際、ビットフライヤーは書面を通らないとも聞く。

となると、むしろ英語ができる人がコンプライアンスを狙う方が通る確率は高いかもしれない。