資産運用をセミリタイアではなく、贅沢な暮らしに活用できないのか?

セミリタイア達成者及び予備軍の極めて厳格な倹約生活

資産運用に成功して、資産からの収益をベースにセミリタイアしようという人たちは大勢いる。既に資産運用に成功し、会社を辞めることに成功した人たちで著名なブロガーもいる。

この方たちの共通点は、驚くほどの倹約家で、家賃も含めて月20万円未満で生活をされている。

別に運用パフォーマンスと投資家の生活費との間に関連性があるわけではない。また、倹約して生活費を切り詰めればパフォーマンスも好転するということはない。

投資の成功には忍耐と規律は必要かも知れないが…

確かに投資は長期的な視点で行うべきなので、忍耐強い人の方が向いているかも知れない。また、投資戦略を行き当たりばったりで変更してもうまくいかないことが多いので、自己規律のある人の方が有利なのかも知れない。

誰でも、基本的には、いい所に住んで、きれいな格好をして、美味しいものを食べたいというのが普通だろうから、放っておくと貯蓄よりも消費を優先しがちだ。となると、運用に回せる原資が少なくなるので、倹約して一月当たりの投資額を増やせる方が運用資産を拡大しやすいということは言えるだろう。

また、長期では複利効果が絶大な力を発揮するので、倹約家と浪費家では時間が経てば経つほど差が開くのだろう。

とはいえ、それができる人は一種の能力であり、誰でも真似できるわけではない。

物凄い倹約を行い、規律正しく長期間コツコツと運用すれば、運用資産の拡大、すなわち、セミリタイアの実現には近づきやすいだろう。

ただ、これは一つの才能であり、誰でも真似できるものではない。普通の人がやろうとしても途中で投げ出したり、ストレスが貯まって不幸になったりしかねない。

まず、価値観と人生観を意識し、自分に合った投資戦略を考えるべき。

普通の人は、手取りの3割とか無理なことは考えず、年収の1割、或いは、手取りの1割を目安に投資を考えるべきだろう。

そして、投資金額が減る分、リスクを取って期待リターンを上げようとは思わないことだ。だいたい、今だと、年間3~5%の期待リターンを想定すべきだ。少ない金額で一発勝負をしようとなると、大抵スッてしまうことになるだろう。

働けるうちに無理して仕事をやめることが偉いわけではない。

無理のない範囲で投資をすると、セミリタイアに足りる資産が蓄積されるまで時間がかかる。しかし、そもそも、無理してセミリタイアする必要は無いのだ。働くのが嫌なら仕事を変えれば済む話だ。

結局、資産運用プランとキャリアプランを一体として考えるのが良い。

セミリタイアを早くしたいという理由が、いやな仕事を早く辞めたいというのであれば、発想を変えて、嫌でない仕事を見つければ解決する。

資産運用益があるのであれば、収入は落としても良いので選択肢は広がるだろう。また、仕事と言っても会社勤めではなく、副業としてアフィリエイトクラウドワークで少額稼ぐのであればそれほど苦にならないだろう。

そういうわけで、資産運用はキャリアプランと一体で考えれば、無理のない運用ができるのではないだろうか。