自分が大学生に戻って就活をすることを想定した場合、やりたくないこと。

今の大学生は昔と違って、真面目に授業に出る学生が増えたという。また、日経トレンディで紹介されていたが、立教大学経営学部のように、学部生に対してハードな授業をすることが評価されていたりもする。

しかし、採用する側の立場からすると、学生が一生懸命打ち込み、就活で一生懸命アピールしても、企業側には全く刺さらない、それどころか、マイナスになりかねないと思われることがある。

1.大学でよく勉強した自慢。

文学とか歴史とか、ビジネスと直結しない科目を一生懸命勉強したということをアピールしても、「真面目な学生だな」ということはアピールできても、それ以上の評価にはつながらないだろう。

ところが、問題なのは、ビジネスと関係ある分野について、「俺はこんなに勉強したんだから、会社でもその部門に就かせて欲しい」とか「御社は、このようにやるべきだ」と進言するようなケースである。例えば、広告研究会とかメディア関係のゼミで勉強したりイベントに参加した経験をいいことに、広告代理店の面接で、「お宅の広告はこうやるべきだ」と批判をしたりすることだ。昔から、広告研究会から大手の代理店には採用されないと言われている。仮に言っている内容がもっともだったり、大変よく研究されているものであったとしても、所詮は学生のお勉強であり、実務経験としては評価されないのである。むしろ、知ったかぶりの生意気な学生だと思われて、「こんな奴とは働きたくない」と判断されて落とされてしまうのである。

2.バイト自慢、バイトでの実績アピールを行わない

それから、よくあるNGなケースがバイト自慢である。典型例は家庭教師の実績自慢で、自分が教えた学生の成績が上がったとか、志望校に受かったとかのパターンである。

何故ダメかというと、そもそも、それが嘘か本当かすらわからないし、本当だったとすれば「じゃあ、何で塾業界に行かないの?」となるだけである。

それでは、ユニクロとかコンビニとか外食チェーンのバイトを頑張って、バイトのリーダーになったというのはどうだろうか?

これもアピールの仕方次第なところもあるかも知れないが、結局「じゃあ、その会社に正社員でいけばいいじゃん」となってしまう。サラリーマンは他の業界のことにはピンとこないのだ。

理想的なのはバイトではなく、自ら起業したような経験だといいのだが、これも「起業ごっこ」では意味がない。最低、何千万かで企業売却できれば大したものだが、そんな能力があるのであれば、そもそも就活しないだろう。

結局、企業の立場に立って、どういう人と一緒に働きたいかを考えるしかない。

学生の時に、バイトなり勉強なりに夢中になって打ち込むことはあるだろう。それを就活でも活用したいところであるが、会社のニーズと合致しなければ仕方がない。

結局は、素直な学生が好かれるという面白くない結果かも知れないが、新卒の場合には実績がないので、それに応じた戦略を取らざるを得ないだろう。