メガバンク再編構想の想像をするよりも高知銀行のことを考えた方が面白いのでは?

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NewsPicksでは「銀行は要らない」の企画をやっている中、このようなメガバンクの再編の空想をしている。

フィンテックといいつつ、何で合併を考えるのか?

この中では、SMTHと大和証券をくっつけるとか、メガバンク2つを合併させてメガバンクを2つにするとか、いろいろな空想が議論されているようだ。

でも、金融再編というと何故未だにくっ付けるというアイデアがでるのだろうか?だって、銀行のメインの経営資源であると従業員とか店舗は、フィンテックだと意味をなさなくなるわけでしょ?要らない資産がメインの銀行同士をくっつけても、要らない資産が大きくなるだけだから、合併という発想は出てこないはずではなかろうか?

それに、金融機関の合併は、合併行同士の争いが顧客よりも重要で、システム統合にも時間がかかって機能しなかった歴史をさんざん見てきたはずではないだろうか?

銀行は典型的な日本企業なので、ドラスティックなリストラは得意でない。店舗も閉鎖するのはものすごい抵抗感がある。

合併による間接費の削減には歴史的に対して期待できないのではなかろうか?

より重要なのは合併しても新しい価値は産み出されないこと

本来合併のミッションは、シナジーを創出することだ。シナジーM&Aプレミアムを上回らなければ合併の意味は無いのだ。

問題なのは、メガバンク同士をくっつけても、何も新しい価値は生まれないということだ。ビジネスモデルも、顧客基盤も、ITシステムも、人材も、カルチャーも似たりよったりのもの同士をくっ付けても、面白い化学反応は期待できないだろう。

そうであれば、離婚(企業分割)を考えた方が面白いのではないか?

今残ったメガバンクをくっ付けるよりも、個々の銀行(傘下の証券会社、運用会社、カード会社なども含めて)をうまくばらした方が価値は出しやすいのではないだろうか?要するに3÷3が1ではなく、1.2になる可能性はあるのではないだろうか?

それ以上に、高知銀行の方がやりようがないだろうか?

何故高知銀行かというと、地銀がまずいまずいと言われ続けて、多くの経済誌や株式メディアでは低PBRランキングというのが見受けられる。そこで、低PBRランキングの筆頭にあるのが、高知銀行である。平成30年8月24日現在でヤフーファイナンスを見ると、何とPBR0.16倍。時価総額が110億円ちょいで、税引き利益が16億円くらい。そして、純資産が700億円。別に今特段の不良資産を抱えているわけではないだろう。利益も減っているがすぐに赤字になるわけではなければ、回収できそうな感じがする。

無駄も多いだろうから、BSきれいにしたら、企業価値を上げるのは難しくないかも知れない。

メガバンクの組み合わせを考えるよりは、こちらの方が面白い解決策がありそうな気もするがどうだろうか?