凄腕のヘッドハンターが教えてくれた職務経歴書の書き方のコツ5選

自分は10年以上前に、個人経営で成功しているヘッドハンターから職務経歴書の書き方のコツを教わった。彼が見てきた千通を超える職務経歴書の中で、最も印象に残った人の職務経歴書を参考に、書面通過できる書き方を伝授してくれたのだ。

因みに、その人は東大法学部卒業⇒旧日本長期信用銀行長銀)の方で、長銀時代に米国の一流の大学(確かハーバードかウォートンだったと記憶している)でMBAも取得している。

まず、2頁以内(裏表で1枚)にコンパクトに収める

これ意外かも知れないが、沢山の職務経歴書を見なければならない採用者側の立場に立つと理解できる。人気のポジションには、箸にも棒にもかからないものも含めて、数多くの職務経歴書が集まる。従って、だらだらと5頁以上にも及ぶ職務経歴書は読む気がしない。それに、同業者であれば所属部署とか見ると大体やっている内容はわかるので、それをクドクドと書くのは無駄である。

余計な情報、書いてもプラスにならない情報は可及的に削る

採用する側の視点に立って、プラスにならないような情報は書かない。でも、これは意外とできていない人が多い。

例えば、職務経歴書(履歴書ではない)の学歴欄で、出身高校を書くこと。社会人にもなって高校自慢をしたい人は、現在成功していない人である。出身大学がわかれば十分である。それから、どうでもいい資格を書き並べること。ひどいのは自動車運転免許。あとは簿記2級とか英検2級。また、宅建も不動産業界でなければ書かなくてもよい。

こういうのをだらだと沢山書く人は、本業が弱いからではないかと思われてしまう。

因みに余談だが、自分が今まで見た職務経歴書でひどいなあと思ったのが、30歳近くになって、「アルバイトの家庭教師で生徒の成績が伸びた」とか、「学生時代にイベントをやって300人集めた」という新卒でもバカにされるような情報だ。こんなことを書くと速攻でゴミ箱に直行である。

具体的な職務経歴の欄の前に、自分のキャリアのポイントを2~3項目(各1行位で)簡潔に書いておく

これは結構おすすめである。何故なら、優秀な人でもこれを実践している人は少なく、差別化要因になるからだ。結局、似たり寄ったりの経歴の候補者の中での競争なので、自分は特にどういうところが強みなのかを選別して書いておくと印象に残りやすい。また、効率的に冒頭でコンパクトにアピールポイントを記載しておくと、「この人は仕事ができる」と思われやすい。

数字や固有名詞を使って具体的に書く

例えば、営業活動でどういう具体的な成果を出したかについて、〇年〇月に、〇〇円、達成したと具体的でインパクトのある形で書くということである。固有名詞は守秘義務の観点で記載できない場合があるが、問題が無ければ、業種名とか商品名とかを具体的に書いた方が伝わりやすい。

そのポジションに求められる要素を意識して編集する

これも重要な点である。似たようなポジションであっても、会社によって関心があるスキルや経験は微妙に異なっている。そこで、予め当該ポジションで必要とされるスキルや経験を踏まえた上で、そういった職務経験がちりばめられているかを考え、抑揚をつけて書くのである。

従って、自分の職務経歴書の記載内容は同一でなく、当該ポジションによって内容が変わるのは当然なのである。

上記5点は当然といえば当然かもしれないが、これを実践できている職務経歴書は少数なはずであるから、参考にできるのではないだろうか。