ロボアドバイザーのウェルスナビが預かり資産1,000億円を突破
ロボアドバイザーの国内最大手のウェルスナビが、預かり資産1,000億円を達成した。
課題は預かり資産の増加ペースがまだまだ遅いこと
預かり資産900億円達成のプレスリリースが7/10付なので、100億円増加に約1月半かかった計算だ。700億円達成のプレスリリースが4月6日なので、300億円増加に約4か月半かかっている。
だいたい、2か月弱で100億円増加は達成しているのだが、1月で100億円の増加のペースには到達していないようだ。
損益分岐点を考えると早く2000億円には到達したい。
ウェルスナビ社の従業員数が100名程度と想定して、一人当たり人件費を1000万円と想定する。そうすると、人件費は年間10億円となる。証券会社や運用会社の場合、経費に占める人件費の割合が半分位とすると、損益分岐点売上高がざっと20億円。
手数料率が1%なので、預かり資産が2000億円位になる。
しかし、預かり資産の増加がこのペースであれば、1年以上先になってしまうので、積極的な販売強化策をとって、増加ペースを早める必要がある。
ロボアドバイザーという市場の日本における浸透を考えると、2000億と言わず、早く預かり資産を1兆円に乗せたいものだ。
早期のIPO達成が期待される。
預かり資産の増加ペースを早めるためには、早期のIPOが期待される。IPOをした場合、一気にメディアや投資家の注目度が高まるからだ。現在の良好な環境を考慮すると、早い段階で市場に出た方が有利ではなかろうか?
ロボアドバイザーは、仮想通貨交換業のような内部統制上の問題は特にないので、それほど難しい審査ではないと思うのだが。
また、IPOをすると当然ながら大きな金額を調達することができる。この場合、その資金を一気に広告・宣伝に投入することができる。
営業社員によるリアルな販売促進も有効なのではないか?
ウェルスナビ社のウェブにもあるように、SBI証券と住信SBIネット銀行だ。両社ともにオンラインの販売チャネルとしては悪くないが、Web専業なので営業社員が販売推奨をしてくれることはない。
しかし、米国でロボアドバイザーサービスのトップシェアのバンガードは有人の営業社員によるマーケティングも推奨しているし、日本のライバルのTHEO(お金のデザイン)は東海東京証券と提携することを発表した。
ウェルスナビ社も、預かり資産の拡大に向けては、オンラインにこだわらずあらゆる手段を使ってみてほしい。