サラリーマンは定年までに最高いくらぐらいの資産形成が可能か?
生涯賃金がトップクラスの財閥系総合商社のサラリーマンを想定
サラリーマンは定年までに最高いくらぐらいの資産形成が可能であろうか?もちろん、サラリーマンと言ってもピンキリなのであるが、今回は生涯賃金が最高水準である財閥系総合商社のサラリーマンを想定してみた。
ここでいう「資産」とは金融資産のみを意味し、不動産(持ち家)や相続資産は含まない。また、月々の貯金はロボアドバイザーで積立運用することとし、想定リターンは年5%の複利とした。従って、複利効果は相当大きくなる。
想定年収と月々の積立額は以下の通り。
〇25歳~、年収700万、毎月5万円を積立
〇30歳~、年収1000万、毎月10万円を積立
〇35歳~、年収1400万、毎月12万円を積立
〇40歳~、年収1600万円、毎月14万円を積立
〇50歳~、年収2000万円、毎月16万円を積立
〇退職金 3000万円
これで計算してみると、60歳の定年退職時には、退職金を含めて何と
1億5,164万円が貯まることとなる。
さすがサラリーマンとはいえ、トップクラスは違うものである。ちなみに、年間の積立額は年収の1割程度を目安とした。
また、日本の高給サラリーマン、例えば、三菱商事や電通などの場合、ボーナスの割合が高いので月々のコンスタントな積立よりも、半年に一回のボーナス時にまとまった金額を運用に回す方が現実的かも知れない。そうすると、ロボアドバイザーの複利効果が減退してしまうこととなる。
上では細かな場合分けをしたが、もっと大雑把に考えると、総合商社の場合、余裕で30歳で1000万円に到達するので、30歳から定年までずっと毎月10万円を積立投資に回すことは可能である。そうした場合、その積立の合計額は、30年後の定年退職時には以下のようになる。
ざっとこれだけで8300万円だ。これに退職金の3000万円を加えると、1億1300万円の資産形成ができることになる。
実際は退職金はもう少し多いかも知れないし、50歳からはもう少し多めに運用に回すことも可能かも知れない。
総合商社の他、電通、キー局などのマスコミ、野村證券、日本生命、東京海上のトップ金融機関もこれに近い資産形成は可能であろう。
サラリーマンでもトップクラスであれば、十分定年時に1億円以上蓄財することは可能なのだ。もっとも、実際は途中で使ったり、このような長期にわたりコツコツと積立投資をする人は少数派なのだろうが、きっちりとした資産運用ができるかできないかで結果は大きく異なってくるのだ。