40代の銀行員の転職にとって重要な2つのキーワード

先日、41歳のメガバンクの銀行員から転職の相談を受けたのだが、リテール業務がメインで株式・市場関連の経験は無く、英語もできないため、なかなか難しい話であったのだが、2つの解決のための糸口が見つかった。

1つ目のキーワードはフィンテック

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1つ目のキーワードはフィンテックである。フィンテックは、仮想通貨、ロボアドバイザー、融資、決済から家計簿アプリまで多くの業種を含んでいる。別に、銀行員のスキルとどんぴしゃなわけではないが、同じ規制業種である金融業であることと、最近はやりの決済関係のビジネスが銀行の内為業務と親和性があることから、普通のリテール業務中心の銀行員でも転職チャンスはそれなりにあるかも知れないと考えられる。

こちらは、インターネットベンチャー企業に強いWantedlyのホームページからのスクリーンショットであるが、「フィンテック」というキーワードで検索をかけると数多くのポジションが見つかる。この中でおすすめなのが仮想通貨関連のビジネスである。これは仮想通貨交換業者の求人ではなく、仮想通貨に関するメディアやその他のサービスを提供する会社の求人も含まれる。仮想通貨については、既存の証券会社や運用会社の社員も特段専門性を持ち合わせていないので、銀行員も小さな投資を始めてみて勉強してみればチャンスは拡がるのではなかろうか?

また、銀行員の場合、流行りの決済関係のポジションも狙ってみることができる。例えば、メルカリの金融事業、LINE PAY関連のビジネス、楽天の関連事業などがそうだ。こちらも資金決済法を十分学習することが必要だが、大きくて安全なベンチャー企業のポジションも多くある程度入っていきやすいのではないか?

2つ目のキーワードは、やはり「経理」である。

もう一つのキーワードは「経理」である。別に銀行員よりも、事業会社で長年経理をしていた人の方が詳しいのだろうが、銀行員は数字に強い、銀行員は経理ができるという幻想があるのは事実なので経理関係の求人を探してみることは悪くない。

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こちらは、大手の人材エージェントのエン・ジャパンで、「経理」と「年収1000万」で検索をかけたのだが、267件もポジションが見つかった。やはり、事業会社にとって経理は重要ポジションなので、常に求人はある。

また、ライザップとかいきなりステーキのような急激に成長している事業会社では、戦略面も期待される「管理会計」に強い経理マンへのニーズが高い。金融機関の場合は部門や支店単位での管理会計には馴染みが深いので、管理会計にも詳しい振りをして、伸びている企業のポジションを狙ってみるのも悪くない。

もっとも、今のメガバンクの給与水準に近い条件のポジションは多くはなく、リテール業務しか知らない銀行員が勝ち抜けるとは限らないが、フィンテック経理管理会計)に絞って探してみるとチャンスは拡がるはずだ。