BMW(特に8シリーズ、M3、M4等の1000万円超モデル)を買う人の年収と職業について。ベンツと比較してどうか?

 

1. BMWのラインナップ(ベンツとは異なる)

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①3シリーズが主流

ベンツと並ぶドイツの大手高級車ブランドであるBMWであるが、

もともとは比較的小型のスポーツカーを主流としていたこともあり、

ラインナップはベンツのそれとは異なっている。

 

最近は、変わってきているようであるが(Cクラスが主流になりつつある)、

ベンツというと、Eクラス、Sクラスの大型モデルが半分以上を

占めていた。

 

他方、BMWは今でも圧倒的に3シリーズが主力である、半分以上は

3シリーズのようだ。

②ベンツのEクラスと、BMWの5シリーズは違う?

ベンツのEクラスは大型化と、SUV人気等に押され、近年では人気が

落ちてきているようだ。実用性にも面白みにも欠けるということで、

CLSという同プラットフォームのスポーツクーペを販売しているのが

その証左のようだ。

 

他方、BMWの5シリーズはまだまだ人気のようだ。

というのは、BMWの7シリーズというのがベンツのSクラスと比べると

マイナーな存在であり、3シリーズよりも上を買いたいという人は

7シリーズという選択肢が無いため、5シリーズに流れるようだ。

(なお、5シリーズについてはこちらの過去記事もご参照ください。) 

blacksonia.hatenablog.com

2. BMWの1000万円超モデルについて

①5シリーズは1000万円以内で購入可能

3シリーズには飽きた。或いは、年収、年齢が上昇し、もう少し上のモデルを

買いたいというBMWファンには、5シリーズという選択肢がある。

 

そして、上述のように、BMWのラインナップの中では、7シリーズが

マイナーなので、5シリーズというのはイケているモデルということである。

実際、大型化に伴い、全長は5m近く高級感もあるので、見栄え的には

何の問題も無い。

 

しかし、5シリーズの場合は、諸費用を入れて800万円位で十分購入可能で

あり、1000万円も用意する必要は無さそうである。

②8シリーズはどうか?

5シリーズよりも上となると、8シリーズという2ドアクーペの

最上位モデルがある。

 

しかし、こちらは諸費用込みだと2000万円位になってしまい、

少々予算オーバー気味である。

 

同じ2000万円を出すのであれば、ポルシェカレラとか、

フェラーリカリフォルニア(中古)の方が、リセールヴァリューが圧倒的に

高いので、そこは考えてしまう。

②Mシリーズ(M2、M3、M4、M5、M6)

5シリーズよりも予算はある。しかし、8シリーズじゃ少々予算オーバーという

場合には、Mシリーズがある。

ベンツでいうとAMGに相当するモデルだ。

 

これの3シリーズベースのM3、M4であれば、諸費用込みでも十分

1500万円以内に収まる。

また、もう少しコンパクトでもいいというのであれば、M2が

丁度1000万円位なので、こちらもおススメということだ。

3. BMWの高額モデルの購入者の年収と職業について

①法人は比較的少ない?

高級車というと、自営業の会社社長、或いは、医療法人化した開業医が

法人名義で、ローンやリースを使って、節税目的も兼ねて経費で

購入というパターンが想起される。

 

実際、ベンツのSクラス、マセラティランボルギーニあたりは

8割方が法人名義での購入という。

マセラティについてはこちら) 

blacksonia.hatenablog.com

 

しかし、BMWのMシリーズあたりの購入者は、法人名義での購入割合は

そこまで顕著では無いという。

もちろん、いることはいるが、半分弱位ではないかということだ。

この点は、同じスポーツカーという観点では、フェラーリ(但し、新車)

と似ているなと思った。

フェラーリについてはこちら) 

blacksonia.hatenablog.com

 ②ローン金利は3.95%が基準だが、お得なキャンペーン金利

購入方法として、ローンを併用する場合には、金利が気になるところである。

外車の場合は、3.90%あたりの金利水準が多いようだが(平成31年2月時点)

BMWは基本金利が3.95%と大体他と同じ水準だ。

 

しかし、1%とか2%台のお得なキャンペーン金利も使えるようであり、

購入の際にはこうしたものをうまく活用したいところだ。

③職業について

職業については、上記の法人名義での購入割合にも関係するところが、

日本の典型的な金持ち層である中小企業の社長、開業医に限定されないようだ

Mシリーズについては、結構会社員が多いという。

(もちろん、外資系等、高収入のサラリーマンなのだろうが…)

 

実際、年収1500万円以上であれば、残価設定ローンと低金利を組み合わせると

買うことは不可能ではない。

 

本来、1000万円以上のクルマを購入するのであれば、年収2000~3000万円は

欲しいところだ。

しかし、クルマに掛ける年収の割合が高くてもいいというのであれば、

年収2000万円未満でも物理的に購入は可能である。

 

BMWのMシリーズの購入者の特徴は、「とにかくクルマが好き」という

タイプが多いそうなので、年収1000万円台でも頑張って購入している人が

結構いるということのようだ。

BMWの年齢層は比較的低い

ベンツのSクラス、マセラティ、ポルシェのカレラなどは、

50代、60代が多く、年齢層は高めであるようだが、

BMWのMシリーズの場合は、30代や40代も多く、年齢層は幅広いということだ。

 

やはり、クルマ好きが買うということで、頑張って若くで購入しようという

人がいるのだろう。

感想

BMWの3シリーズは、小型でステアリング性能が高く、狭い途が多い

日本の都市部にはピッタリのクルマなのだが、バブル期から

「六本木のカローラ」と揶揄されたりして、プレミアム感に

欠けるという弱みもある。

 

今ではますます3シリーズは普及しているので、BMWインパクトの

ある高級車ということでは、Mシリーズ、更に予算があれば8シリーズが

いいだろう。

 

年収は2000~3000万は欲しいところであるが、頑張って、1000万円台で

購入している人も多いので、若い人で車好きの人は狙っても

いいのではないだろうか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

トヨタ クラウンを買う人の年収、職業等について

 

1. トヨタ クラウンの価格帯

①「いつかはクラウン」はまだ現在でも健在?

30年位前のバブル期、当時はまだレクサスがこの世にない時代であったが、

クラウンはトヨタの最上位機種であった。

今では、レクサスに押され、ディーラーも普通のトヨタクルマと同じなので

高給車というイメージは余りないかも知れない。

 

それでも、しっかりとしたファンはいるようで、モデルチェンジした影響も

あるが、新車登録台数ランキングの15位にランクしており、まだまだ

健在のようだ。

②価格帯は?

ガソリン車とハイブリッド車と両方のタイプがあるが、

ハイブリッドタイプでも諸費用込みで600万円もあれば購入が可能である。

2. クラウンの購入方法

①法人名義か、個人名義か?

高級車の場合、ベンツSクラスのように、法人名義で会社の経費として

購入するというパターンが多い。

 

法人名義、会社経費、残価設定ローン或いはリースというパターンだ。

 

ディーラーに聞いてみたところ、クラウンの場合、社用車として

使われるイメージもあるが、購入方法としては法人名義での

購入割合はせいぜい半分位で、個人名義での購入者も結構多いという。

 

この点は、同じセダンで、伝統的な社用車というカテゴリーでは、

ベンツのSクラスとは大きく異なっている。 

blacksonia.hatenablog.com

 

②個人名義での購入者の買い方は?

それでは、個人名義で購入する人の買い方は、キャッシュかローンかという

ことであるが、ローン使用者の割合が結構高いという。

 

トヨタは普通のローン金利は高いが、残価設定ローンの金利は外車と

比べると低めに設定しているようであり、キャンペーン時期にもよるが

1~2%代のお得な低金利での残価ローン設定を十分狙えるようだ。

 

トヨタの場合、金利での利益がトヨタ全体の利益の相当の割合を占めており、

ビジネス的に、ローンを推奨したいというのは理解できる。

3. トヨタ クラウンを買う人の年収、職業等

①昔は典型的な自営業者(中小企業の社長)のクルマというイメージだったが…

上記の購入方法からうかがえるが、今では、法人名義での購入割合は、

半分あるかないかだという。

従って、典型的なイメージである、中小企業の社長が、会社の経費で

クラウンを買うというのは昔よりも減っているようだ。

 

とはいえ、半分近くは、自営業者が会社の経費でローン或いはリースで

クラウンを購入するというのがマジョリティである。

 

個人での購入者も多いということであるが、サラリーマンの管理職の

人の購入が多いが、リタイア層が購入したり、職業の幅は多いという。

②年収レベルは1000万円もあればOK?

クラウンの購入価額は、諸経費込みで600万円、低金利の残価設定ローン

を使用できるので、法人名義であれば月に10万円にも満たないレベルの

支払いで購入が可能である。

既に持っているクラウンを下取りに出して、ロールオーバー

をしていくという昔からのパターンである。

従って、特別な高額所得法人でなくとも購入可能である。

 

個人で買う場合も、低金利の残価設定ローンが使えるので、

下取り車の買取価格にもよるが、頭金を100万円程度用意できれば

月々数万円の支払いから購入可能なので、特別な高収入でなくとも

購入が可能である。

 

年収1000万円もあれば購入可能なので、大企業の管理職以上であれば

十分狙えるクルマである。

4. トヨタ クラウンの購入者の特徴 ~年配の人が多い~

トヨタ クラウンの購入者の特徴は何といっても、50代、60代の

高齢者の割合が高い。

 

理由は明らかで、その年代は、「いつかはクラウン」ということで

クラウンに乗ることが一つのステイタスだったからだ。

 

30代、40代でトヨタの高級車に興味がある人は、やはりレクサスに

流れてしまう。

最後に

トヨタの高級車はレクサスがあるので、クラウンの存在意義は低下したように

思えるが、歴史的なトヨタのフラッグシップであり、オールドファンも多く

まだまだ健在のようだ。

 

しかも、北米ではなく国内ユーザーにフォーカスをして作られたクルマであるので、

全幅が1800ミリと、ベンツのCクラスとかBMWの3シリーズよりも細く

作られており、ハンドルも切りやすく、都市部の狭い途でも運転しやすく

作られている。

 

パワーが十分あるし、見かけにおける存在感・いかつさもあるので、

リタイアしたサラリーマンが老後にゴルフ等の趣味に活用するにに

いいかも知れない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

東大経済学部からも就職。文系学生のトヨタ自動車への就職について、年収、キャリア等から考えてみた。

 

1. 企業自体の存在感に比して、就活においては控えめな存在?

トヨタ自動車は株価時価総額20兆円超(平成31年2月末現在)、

営業利益2兆円レベルの、規模感においてはダントツの日本一の企業である。

 

他方、文系の学生の就活においては、トヨタ自動車はあまり存在感が無い、

控えめなイメージである。

 

確かに、文系トップの東大経済学部から就職者は出ているものの、

トップ学生の間で、「トヨタ自動車に就職したい!」という声は

あまり聞かれない気がする。

 

そこで、文系学生のトヨタ自動車への就職について、年収、将来のキャリア

面から考えて見たい。

2. トヨタ自動車と年収

①平社員時代の年収 ~30歳位

初任給は学部卒の場合(文系は基本的に学部卒)、

23万円スタートで、これに残業代とボーナスが付く。

初年度は夏のお祝い金10万円、冬のボーナスが50万円位で、

年収400万円位である。

 

最初の3年間はほとんど変わらず、

残業代込の月収30万円と、ボーナスが70万円×2で、合計500万円程度

の時代が続き、やや我慢の時代である。

 

4年目以降は少しずつ増え始め、30歳位で700万円台に到達できる。

②主任時代の年収(30代)

学部卒がメインの文系の場合、早ければ10年目で主任に昇格できる。

そうすると、年収がある程度増え、900万円~となる。

そこからは、少しずつ年功序列で上昇していく。

③課長の年収(40代)

学部卒の場合、最速で15年目で課長に昇格できる。

その場合は、30代の内に課長になれるということである。

通常は40歳過ぎ当たりであろうか。

 

課長になると、給与水準が上昇し、1200万円~となる。

ここまでは大卒の場合、ほぼ全員が到達可能である。

 

そこから先は、ワンランク上の室長に昇進できない限り、

1400万円位がマックスとなる。

(1500万円の壁)

④室長以降の年収

40歳位で課長になれたとしても、ワンランク上の室長になれない限り、

年収は1400万円位で頭打ちとなる。

 

しかし、室長になれる者はそれほど多くない。

室長になれれば、年収1600万円~ということであり、

大手金融機関以上の年収ということになる。

もっとも、その上の部長職に昇格できない限り、1800万円位が

上限となり、そこから先は難しい。

(年収2000万円の壁)

 

部長になれば年収1800万円~、2000万円超えも可能だが、

ここまで到達できるのはほんの一部であり、あまり想定しない方が賢明であろう。

3. トヨタ自動車からの他社への転職

①同業他社(自動車関連企業)への転職しかない?

これはトヨタ自動車に限らず、メーカーの全般的な課題であるが、

20代のポテンシャル採用を除くと、他業界への転職は難しい。

 

30代を過ぎて役職が付いた段階で、コンサルとか金融とかをやりたいと

言っても、なかなか転職は難しい。

 

従って、可能性があるのは、自動車関連の外資系企業で、ベンツ、BMW、テスラ

VWといった完成車メーカーや、デルファイ、ボッシュ、ジョンソンコントロール

マグナといった部品メーカーということになる。

 

しかし、トヨタ自動車は自動車で世界一競争力を有する企業であるので、

外資系に転職したからと言っても年俸が増えるとは限らない。

これは金融やコンサルとは異なる点である。

 

従って、40代で幹部社員になって、役員クラスで外資系自動車関連メーカーに

就職しない限り、あまり妙味はないと思われる。

MBAを取得して外コンに転職

トヨタ自動車は生産管理という面において海外企業から広く注目され、

トヨタ自動車自体が外コンのクライアントでもあるので、

海外MBAを取得して、MBBで外コンになるという途もある。

しかし、極めて限定的なキャリアであり、これはなかなか難しい。

4. トヨタ自動車への中途採用による転職

今回のテーマからは少しずれるかも知れないが、他社からトヨタ自動車

中途採用で入社することは可能であろうか?

 トヨタ | キャリア採用情報 | 事務系募集職種

 

公式HPを見ると、事務職についてもそれなりに広く中途採用を実施

しているようである。

 

これを見ると、文系からは、調達、新規事業開発、品質保証、

といった職種がある。

調達と品質保証は製造業での経験者を想定したポジションであろう。

 

新規事業開発は、ベンチャービジネス・投資関連のポジションもあり、

金融・商社からも応募ができそうである。

 

もっとも、第二新卒・若手を除くと、30以上で、金融・商社から

中途採用で入社しようと希望する人は少ないのではないだろうか。

 

というのは、いずれも勤務地が愛知県ないしは岐阜県となっており、

東京在住で家族持ちの人が行くのはハードルが高いからである。

 

他方、名古屋周辺にUターンしたいという人にとっては魅力的な

ポジションであるはずだ。

まとめ

選べる立場にある、東大、早慶の文系学部のトップ学生からすると、

必ずしもトヨタ自動車に行きたいと思えない理由が2点ほどある。

 

第1点は、大手金融機関と比べた場合の、年俸水準だ。

40代以降はトヨタと大手金融機関の年収レベルにはそれほど差は無く、

場合によってはトヨタの方が多いと思われる。

 

ただ、20代、30代の間が、大手金融機関の8掛け位であろうから、

そこを気にする学生はいるだろう。

 

第2点は、勤務地である。もちろん海外勤務はあり得るが、

トヨタ自動車の場合は今でも名古屋色が強く、勤務地は

名古屋周辺となる。首都圏に居住することを好む、在京の有力大学生

からすると、この点は気になるのであろう。

 

中途採用等における転職力が特に身に付くわけではないので、どういった

学生がトヨタ自動車に向いているかと考えると、やはりクルマが好きだという

学生では無いだろうか?

メーカーの場合は、一般的に言えることだが、その会社の製品に興味が

持てないと、面白くないのではないだろうか?

 

とはいえ、「安定性」を求める学生とか、「あえて金融は行きたくない」

学生が消去法で選択するということはあり得るかも知れない。

そういった場合には、クルマ、特にトヨタ車のことをよく勉強してから

面接に臨む必要があるだろう。

 

 

 

一橋大学から外銀・外コンの就職が少ない理由。慶應大学と比較すると、何が違うのか?

 

1. 一橋大学から外銀・外コンへの内定者が少ない現状

外銀・外コンは、現在の就活における最難関・最上位企業群であり、

内定者の約半数は東大であり、次が慶応である。

この2校で内定者の大半が占められ、残りを京大、一橋、早稲田

あたりで分け合って終了というイメージである。

 

もちろん、一橋大学は理系がなく、民間企業就職者数は大学全体で

800人程度なので、母集団が少ないからだという見方もあるが、率という

ことで見ても外銀・外コンのシェアは低いと思われる。

 

なお、ここでいう「外コン」とは最上位の戦略系、

マッキンゼー、BCG、ベインというMBBに加え、ATカーニー、

ローランドベルガー、アーサーDリトルまでに限定することとし、

アクセンチュア等の総合系は含まないこととする。

2. 一橋大学からの外銀・外コンへの就職状況

一橋大学の就職先情報については学部によって異なり、

商学部だけが全開示してくれている。従って、商学部の情報を基に

推察することとする。

(なお、一橋大学商学部の就職状況についてはこちらをご参照下さい。)
blacksonia.hatenablog.com

一橋大学商学部からの外銀・外コンへの就職者数。慶應と比べてどうか?

まず外銀であるが、ゴールドマン・サックス証券が1人、

ソシエテジェネラル証券が1人、JPモルガン・アセット・マネジメントが1人、

ブラックロックが1人の合計4名である。

厳密には、JPモルガンAMとブラックロックは運用会社なので、「外銀」

に含まれるかどうかという点はあるが、両社は最大手で新卒入社は困難なので

含めて良いだろう。

 

外コンについては、マッキンゼーが1名のみである。

 

外銀・外コン合計で5名しかいない。

一橋大学商学部は定員285名、民間企業就職者が244名であるので、

外銀・外コンシェアはわずか2%である。

 

慶應大学は各学部上位20社までしか開示してくれていないので、

外銀・外コンへの就職者総数はわからない。

しかし、業界での慶応シェアは大変高く、大学全体で数十人位はいるのでは

ないだろうか?

京都大学経済学部との比較

それでは、同じく国立大学の最上位大学である京都大学経済学部と

比較して見よう。京都大学経済学部の民間企業就職者数は230人

なので母集団はほぼ同じである。

(なお、京都大学経済学部の就職状況についてはこちらをご参照下さい。)
blacksonia.hatenablog.com

 

京都大学の場合、就職先を全開示してくれているので、把握が可能である。

京都大学経済学部からの外銀就職者については、

ゴールドマン・サックス証券が1人、JPモルガン証券が2人である。

そして、外コンについては、BCGが1人である。

 

合計4人なので、大して変わらないじゃないかという見方もある。

 

しかし、考慮しなければならないのは、地理的な位置である。

京都から東京まで出向いて外銀・外コンの就活をするのは物凄く負担が

多い。

そのハンディを考慮すると、一橋大学の場合は、もう少し外銀・外コンに

行ってもいいのではないかと考えられる。

3. 一橋大学から外銀・外コンへの就職が少ない原因

①大学内における「二極化」

この点について一橋大学の学生何人かに話す機会があったので、聞いてみた。

すると、一橋大学の内部において「二極化」が顕著に存在し、

一部(1割に満たない)の学生は、最初から外銀・外コン志望が明確で、

大学2年生の初めから、対策を行い、3年生に内定を取って就活を

終了するという。

 

他方、それ以外の学生は、外銀・外コンという世界があるのは何となく

認識しているものの、自ら積極的に動いて調べることはなく、

大学3年生くらいになって、(対策を特にしなくても内定がもらえる)

メガバンク、生損保あたりを物色し始めるという。

 

そもそも、外銀・外コンは志望しないことには内定も出ないので、

一橋大学の場合は、そもそも、外銀・外コンに挑戦する母集団が少ない

というのが原因である。

②それでは、何故「二極化」が発生するのか?

学生達によると、それは「情報不足」だという。

何となく外銀・外コンのことは聞いたことがあるが、どれくらい魅力があるのか、

具体的にどのような将来性があるのか、具体的にどうやったら内定を

もらえるのか、といった詳細な情報が入ってこないからだという。

 

たまたま、ゼミとか体育会・サークルの先輩に外銀・外コン内定者が

いれば別だが、そうでないと何の情報も入ってこないので、

途中で外銀・外コンに切り替えて準備を始めるという学生が

いないようだ。

 

これは。「情報不足」の問題というよりも、自ら情報を取りに行こうという

意識の問題だと思われるが、実際そのように認識されているようだ。

 

実は、この学生の「二極化」の問題は、一橋大学だけではなく、

東京大学法学部でも見られるようだ。

慶應大学とは何が違うか?本当に立地の差が原因か?

それでは、外銀・外コンからの内定者が多い慶應大学とは何が違うか?

慶應の場合は、学生数も多く、三田会というOB会のサポートも厚い。

そして、何よりも立地が都心なので、そこは一橋大学よりも有利だと

学生は見る。

 

しかし、立地と言っても、一橋大学から都心には1時間もあれば行ける

ので、それは問題とはならないはずだ。

それを言うと、早稲田大学は都心立地であるが、外銀・外コンは少ない。

 

それは、学内における競争心や雰囲気の違いではないかと思われるが

どうだろうか?

4. 総合商社への就職者は何故少なくないのか?

①外銀・外コンと違って、何故総合商社は少なくないのか?

外銀・外コンと並ぶ最難関・最上位企業は総合商社である。

モルガン・スタンレーやBCGを蹴って、総合商社に就職する学生も

いる位である。

 

一橋大学商学部からは、外銀・外コンとは異なり、総合商社には就職する。

伊藤忠5人、丸紅4人、双日4人、三菱商事3人、住友商事2人、

三井物産1人の合計19名だ。

 

民間企業就職者が244人なので、率にすると7.8%。

これは慶応大学経済学部の倍位の比率である。

 

総合商社は決して少なくない。

その理由について学生に聞いてみると、「商社は特に準備が必要ないから。」

ということであった。

 

少なくとも英語ができないと相手にされないので、準備がいらないというのは

正しくないと思われるが、多くの学生がそのように認識しているので

それなりに多くの学生が商社を志望し、その結果、そこそこの人数の

学生が内定をもらえるということである。

 

学内においては、落される学生は結構多いのだろうが、

総合商社の内定を取っても、凄いとリスペクトされるようなプレミアム感は

無いのだという。

②但し、三菱商事だけは別

面白いと思ったのは、総合商社は特別視していないものの、

三菱商事だけは別という認識があるそうだ。

三菱商事は応募しても内定をもらえないから、最初から受けないという

学生も結構いるという。

 

他方、伊藤忠であれば内定をもらえるというそのような認識が

あるようだ。

 

この認識は正しいとは思えないが、何故か三菱商事だけ別格というのは

面白い。三菱商事ブランディングが長けているのか、よくわからないが。

最後に ~有力校といっても学生は二極化している。MARCHにもチャンスあり~

この話を聞いて思ったのは、就活における学生の質は、

正規分布をしておらず、二極化が顕著だということだ。

 

ということは、大学が有力校であっても、平均的な学生のレベルは

特に高くは無いということだ。

 

そうであれば、MARCHクラスであっても、そのトップ層になることが

できれば、有力校の平均層を凌駕することは十分可能だ。

 

従って、MARCHの学生も就職で上位校を逆転することは可能であり、

早いうちからしっかりとした準備をすれば、勝機はあると思われる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

慶應と早稲田の就活生がみずほFGの業績下方修正のニュースを聞いて考えるべきこと

 

みずほFGが2019年3月6日に、2019/3期の業績予想を大幅に下方修正する旨の

会見を行った。(プレスリリースはこちら) 

https://www.mizuho-fg.co.jp/release/pdf/20190306release_jp.pdf

 

ちょうど、3/1から、いわゆるOB/OG訪問が始まったところであるが、

みずほFGへの就職者数が1位の慶應と2位の早稲田の学生は、

この業績下方修正のプレスリリースを見て、みずほFGやメガバンクへの

就職について改めて考えてみるべきだろう。

1. みずほFGの3/6付の業績予想修正の概要

詳細は上記リンクの通りであるが、約6800億円にも及ぶ損失を

2019/3期決算で計上することを発表し、税引後の当期純利益の予想額を

5700億円から800億円と、大幅な引き下げを行った。

 

約6800億円の内訳は、2本立てであり、

1つは、固定資産の減損損失で、国内リテール事業部門に帰属する

ソフトウェアや閉鎖予定店舗等の固定資産の減損損失であり、

これが約5000億円である。

 

2つめは、市場部門の有価証券ポートフォリオ再構築等に伴う損失

であり、要するに、保有有価証券ポートフォリオの評価損を計上するという

ことだ。こちらの金額は約1,800億円である。

2. みずほFGの業績下方修正の評価

巨額の損失をこのタイミングで公表するのはけしからんとか、

今までの見通しが甘かったのではといったネガティブな意見がある反面、

損失を計上できる余裕がある、膿を前倒しにすることによって、来期以降の

収益力が改善するのではといったポジティブな意見もある。

 

とはいえ、メガバンクの中でもみずほだけというのが気になるところである。

3. そもそもメガバンクで良いのか?

①早稲田、慶応だとメガバンクは「勝ち組」ではない?

これはみずほの話であるが、早稲田や慶応の学生は他のメガバンクにも

大量に内定者を出しており、メガバンク全般について考えるいい機会であろう。

 

そもそも、早稲田や慶応の学生にとっては、メガバンク内定は勝ち組とは

見られないらしい。

 

外銀・外コン・総合商社を落ちたからとか、国内系金融機関の専門職コースに

落ちたからとか、体育会で忙しすぎて他をあたれなかったからといった、

見方をされるらしい。

メガバンクの総合職コースでは金融プロフェッショナルにはなれない?

就活の目的が金融プロフェッショナルになってスキルを付けることであれば、

メガバンクの総合職コースだと目的を達成できないのではないだろうか?

 

大半の者が配属されるリテール部門、本社部門であっても、

そこから外銀や外資系運用会社に転職することは相当厳しい。

 

かといって、コンサルとか総合商社に転職をすることも難しい。

 

同じ金融と言う理由だけで、外銀、国内系金融専門職⇒メガバンク総合職、

という発想でいいのだろうか?

 

金融と言う発想を切り替えて、アクセンチュアやデロイトトーマツなどの

総合系ファームは狙えないだろうか?

③給与水準は現行の水準が将来も続くと考えてないだろうか?

最難関の外銀・外コン・総合商社或いは国内系金融機関の専門職コースに

落ちた場合、メガバンクを選ぶ理由として給与水準の高さが大きな理由と

なっているのだろう。

 

確かに、国内系企業の中では給与水準は明らかに高い方であろう。

 

しかし、10年後、20年後も今と同じ給与水準が続くという保証はどこにもない。

少子高齢化に伴う国内市場縮小、IT・AIの進展に伴う店舗・人員等の

非効率化、海外市場での競争力の無さ等を勘案すると、20年後には、

給与水準が20%位下がっている可能性は十分にある。

 

現に、特に部店長とかの上級管理職については20~30年前と比べて、

20~30%は下がっている。バブル期や金融危機前までは、

メガバンク(旧都銀)の部店長だと年収2400~2500万円位はあったのだが、

今だと1800万円位ではないだろうか。

 

仮に、給与水準が今より1割或いは2割下がるとしたら、メガバンク

選択するかどうかについても考えた方が良い。

④他に代替案は無いか?

早稲田や慶応のような上位校の学生は、年収面において、

メガバンク>他のメーカー、サービス業と考えているフシがある。

 

確かに、年収水準が上位のメーカーやサービス業でも、

メガバンクには届かないのが現状だ。

 

しかし、将来1割程度メガバンクの年収水準が下がり得ると想定すると、

ワークライフバランス等を加味すれば、選択肢は拡がらないだろうか?

 

例えば、KDDIJR東日本といったインフラ系や、味の素、旭硝子、キリン

といった給与水準の高いメーカーなどと比較して見るといいだろう。

4. メガバンクの中で何故みずほか?

もともとメガバンクの中でも、みずほだけが銀行システムの統合で

失敗したり、今回のような特損計上をしたりと、他の2行より遅れを

取っている。

 

とはいえ、三菱UFJ・三井住友と比較して、それほど難易度が

異なることはないだろう。

 

それは、他のメガと比べて安いという話もあるが、給与水準が大きく

違わないからではないだろうか?

 

みずほ銀行の場合、

初年度は400万円程度で、4年目で600万円、6年目で700万円、

そして8年目にストレートで課長代理に昇格できれば850~1000万円位に

上昇する。

そして、10年目に課長職に該当する調査役に昇格できると、年収は

1100~1300万円位となる。

さらに、14年目位に副支店長に昇格できると1300~1400万円となる。

部店長クラスにはなかなかなれないが、昇格できると、1800万円位には

なるだろう。昔はもっと高かったのであるが。

 

総合商社とか、国内系専門職には及ばないが、他のメガバンクと比較して

得に劣っているレベルではないだろう。

 

しかし、今回のような巨額の損失を、みずほだけが今後もちょくちょく

計上することになると、年収水準は他の2メガバンクとじわじわ差がついていく

ことはあり得る話だ。

 

そうであるならば、メガバンクを志望する場合でも、難易度に大きな差が

あるわけでは無いので、他の2メガバンクにフォーカスした方がいいのでは

ないだろうか?

最後に

3/1からのOB/OG訪問は、実質的な採用選考なので、下手な質問はできないが、

今回のプレスリリースの最後の頁(5P)に載っている、将来の重点領域

について質問してみてはどうだろうか?

 

「更に、ライフスタイルの多様化やシェアリングエコノミーの拡大等の

構造変化に対応するために、異業種等とのオープンな協業や戦略投資

を通じた事業ポートフォリオの組み換えを積極的に実施し、

「金融・非金融が融合する分野」においても、顧客基盤や

ソリューション領域を拡大していきます。」

 

「金融・非金融が融合する分野」とは具体的に何のことを言っているのか

質問してみたらよい。

おそらく、若手の行員は答えられないのではないだろうか?

 

場合によっては、このプレスリリースさえ読んでいないかもしれない。

 

そうだとすると、そういう会社に就職していいかどうか等、

いろいろ考えることが出てくるはずだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

東京大学法学部の就職と課題について。京都大学法学部と比較するとどうか?

 

1. 東京大学法学部の就職事情は他の大学の法学部とは大きく異なる

一般的に、就職というと民間企業への就職を想像し、どこそこの企業に何人

くらい就職したかというのが関心事項となる。

 

ところが、東大法学部の場合は、こちらの大学公式HPの通り、その他の

大学とは、以下の点で全く異なっているのだ。

http://www.j.u-tokyo.ac.jp/admission/wp-content/uploads/sites/4/2017/11/H2903shinro.pdf

 

(1)公務員(特に中央官庁)への就職者が非常に多い

(2)法科大学院等、大学院への進学者が非常に多い。

(3)「その他」留年する人数が非常に多い。

 

官僚、弁護士(法曹関係)志望者が多いというのはイメージ通りであるのだろうが、

民間企業への就職者数・割合が思っていた以上に少ない(低い)気がした。

せめて半分位は民間企業に就職すると思っていたが、実際は1/3位であった。

 

東大法学部生の進路(平成29.3卒業生)
法科大学院進学者 78 20%
公務員 91 24%
民間企業就職 129 33%
それ以外 88 23%
合計 386  
※大学HPの数値を基に作成  

 

京都大学法学部の場合は、法科大学院進学者の割合が高い(約四分の一)点は

類似しているが、公務員への就職者の割合がこれほど高くなく、

また、「それ以外」というカテゴリーもこれほど多くはない。

(なお、京都大学法学部の就職状況はこちら。)
blacksonia.hatenablog.com

 

また、慶応大学、早稲田大学一橋大学の各法学部についても、

民間企業への就職者の割合は7割位はあるので、東大法学部のように1/3

というのは驚きの数字では無いだろうか?

2. 東京大学法学部から公務員(特に中央官庁)になる者は今でも多い

東大法学部というと、財務省経済産業省、外務省といった中央官庁を

想像する人は多いであろうが、以前ほどは官僚の人気も低下したと聞く。

 

給与水準が低い、世間からの評価が低下してきた、年功序列といった

要因から、官僚の人気が低下し、若くから活躍出来て高給がもらえる

外銀・外コンのようなところを目指す学生が増えたからだという話もある。

 

しかし、それでも公務員(中央官庁81人、地方公務員10人)に

なる者の比率が24%もあるので、まだまだ官僚志向は弱くは無いのでは

ないだろうか。

3. 東京大学法学部から法科大学院に進学するパターン

①思ったよりも弁護士志望者は多くない?

昔は「上位1/3が法曹を目指す」というように言われたこともあったが、

法科大学院に進学する者の比率は約20%であり、思ったよりも

多くは無かった。

 

もっとも、近年では、法科大学院に通うよりも、予備試験経由で弁護士を

目指す学生も増えてきたという。従って、法科大学院に進学する者以外に

弁護士を目指す学生もいるだろう。

 

むしろ、最優秀層は面倒で回りくどい法科大学院経由よりも、在学中から

受験ができる予備試験ルートを好むという話も聞く。

そういった学生も「その他」のカテゴリーに一定数はいるのだろう。

②今から弁護士を目指すのは勝ち組か?

文系トップの東大法学部から、今更、弁護士を目指すのは果たして

勝ち組と言えるだろうかというのが気になるところである。

 

弁護士の総数は減るどころか、今後も増え続ける。

他方、需要が拡大するという見込みはあまりない。

 

そうであると、弁護士の年収は、今でも厳しいと言われているのに、20年後、

30年後は更に厳しくなるのではないかという見方もある。

 

しかし、東大法学部の場合は事情が異なる。

何故なら、大手渉外法律事務所のパートナーというプラチナ・キャリアが

残されているからである。

 

各大手渉外法律事務所のHPで開示されているが、パートナーの過半数

東大法学部出身である。

今でも、大手渉外法律事務所のパートナーに就任すると、

年収4000~5000万円スタートで、エクイティ・パートナーともなると、

1億円を余裕で超える。

しかも、外銀のように45歳実質定年とか、突然リストラをされるリスク

というのは低い。

 

もちろん、パートナーになれるのは同期入所の5人に1人と予想されたり、

就任年齢が40歳以降になったりと、昔よりは厳しくなったが、

まだまだ美味しいポジションであることは間違いない。

 

従って、東大法学部⇒法科大学院(或いは予備試験)⇒新司法試験合格

司法研修所⇒大手渉外法律事務所⇒パートナー、

という長い長い道のりではあるが、東大法学部生に限ると、

弁護士での勝ちパターンはまだ残っているのだ。

 

他方、東大法学部出身でも、大手渉外法律事務所ではなく、いわゆる街弁に

なるのであれば、学歴は関係ないのでかなり厳しいキャリアになるのでは

ないだろうか?

(東大法学部と弁護士の年収等については、こちらの過去記事をご参照

下さい。) 

blacksonia.hatenablog.com

4. 東京大学法学部から民間企業へ就職するケース

ようやく、民間企業である。

大学の公式HPの、民間企業への就職状況についての開示状況は極めて

悪い。ある意味、京都大学法学部とは対照的である。

具体的な企業名の開示は無く、セクター別の就職人数を開示しているのみ

である。

このため、推察という要素が多くなってしまうが、東大法学部からの

民間企業への就職については、以下のような特徴があると思料される。

①企業側の立場からすると、東大法学部生を採用するのは極めて困難である

そもそも、東大法学部から民間企業に就職してくれる学生数は

わずが129人しかいない。

 

従って、採用側である企業の立場からすると、東大法学部生を採用

するのは極めて困難である。

 

「うちは学歴には興味が無いから、無理して東大法学部生を

採る気はないよ。」と言えればいいが、そうは言えない業種・企業が

沢山あるのだ。

 

例えば、以下のような業種については、役員に占める東大比率が高く

東大法学部生を採れないとなると、人事部長は厳しい立場に置かれて

しまうことは想像に難くない。

(もちろん、こういった企業もタテマエとしては「うちは学歴だけを

見るわけでは無いので気にしません。」というのだろうが、

大企業で採用関係の仕事に就いたことがある人なら、それはウソである

ことがわかるだろう。)

 

〇銀行(政府系金融機関含む)

〇大手生損保、大手証券、

重厚長大系、素材系メーカー(重工業、鉄鋼、化学など)

〇インフラ系(NTT系、JR系、電力・ガス)

 

時々メディア等で、「東大(法学部とは限らないが)でも内定が全然取れない」

的な話を過度に協調して取り上げたりするので、東大でも就活は楽勝とは

言えないというイメージを持つ人がいるかも知れないが、

少なくとも東大法学部に限ると、通常そういうことはあり得ない。

多くの需要に対して、供給が全然足りないのは明らかである。

 

外銀・外コン・総合商社クラスになると、東大法学部でも全落ちするケースも

あるかも知れないが、それ以外の大手だとフリーパス状態のはずだ。

②トップ層の一部は外銀・外コンに?

従来だと、東大法学部のトップ層は司法試験を目指していたのだろうが、

最近では、法曹には興味が無く、最初から外銀・外コンを志望するトップ層が

出てきているようだ。

 

確かに、外銀・外コンの新卒採用においては、大抵東大法学部がいるので、

そういった傾向は出てきたのであろう。

 

もっとも、リーマンショック以降、外銀のパイ自体が今後拡大するとは

あまり期待できない。

また、外コンについても、マッキンゼーやBCGは最近では1学年40-50人

もの大量採用をしているようだ。従来は、MBBは1学年4~5人位

しか採らなかった時代が長かったので、ここ最近の業界全体の

採用急拡大は将来のコンサルの価値下落を招きかねないところが

気になるところである。

 

少なくとも、あと4~5年位は東大法学部生の外銀・外コン人気も続きそうであるが、

中長期的にはどうなるかはわからない。

5. 東京大学法学部の就職における課題

東大法学部生は結構フレキシビリティも高いようで、弁護士や官僚が

イマイチかも知れないとみると、素早く外銀・外コン・総合商社

という流行りに切り替えることが出来ている。

 

また、起業という点においても、マネックス証券松本大氏、

村上ファンド村上世彰氏、ライフネット生命岩瀬大輔氏、

と有名起業家を輩出している。

 

それに、弁護士や官僚が将来的に人気や年収が低減していくとしても、

トップ層はそれなりなはずなので、ここのトップ層を押さえている

東大法学部は強いだろう。

 

従って、特に課題というのは見当たらないのだろうが、強いて言えば、

以下の点があげられるだろうか。

内需型非グローバル企業に就職し、転職力を欠く場合

少子高齢化に伴い、国内市場はほぼ確実に縮小が見込まれる。

そこで、海外で稼いだり、新規事業を創造しないと長期的には

生き残れない、或いは、今の収益性を維持できない。

 

グローバル対応やIT周りに弱そうな、内需型企業に就職し、

語学や専門性において競争力を欠くまま、40代に突入してしまうと

いくら東大法学部出身とは言え、それだと転職するところがない。

 

例えば、銀行(特に地銀)、生損保、地方のインフラ企業、

などは要注意である。

②稼げる個人事業者の輩出

東大法学部生の優れたところは、フレキシブルに稼げそうな業種・職種に

素早く目を向けることが出来る点である。

このため、ベンチャー起業に着眼している学生もいる。

 

とはいえ、東大法学部卒の(稼げる)ユーチューバーやブロガーは

まだいないはずだ。

 

トップクラスのユーチューバーの年収は5億円以上で、ブロガーでも

トップクラスは1億円以上を稼いでいる。

 

2020年から予定されている5G時代の到来に伴い、

動画化の流れが来ると、個人メディアの影響力は今以上に高まって

来ることが予想される。

 

個人で面白いコンテンツを作成し、動画、SNSを絡めて発信すると、

一気に億単位の収入を得ることが可能になるのだ。

 

東大法学部生に唯一弱みがあるとすれば、エンターテイメント性が

弱いかも知れないということかも知れない。

要するに、一般大衆の笑いや娯楽を理解できるかという点だ。

これは、学力とは全く別物だからだ。

 

しかし、東大法学部生からも、笑いや娯楽のセンスを持つものが

いると、優秀なので桁違いの成功を収めることが可能だ。

 

起業を飛び越えて、成功するユーチューバーやブロガーを東大法学部から

輩出するとなると、ますます無敵になるだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ベンツ?BMW?ポルシェ?年収2000万円の人におすすめなクルマについて考えてみた。

 

1. 年収2000万円の意味

数字のキリがいいからか、「年収1000万円」という基準は非常に多くの

場面で使用される。

 

年収1000万円もらえる企業、年収1000万円で買える家、年収1000万円の暮らし、

等、全般的にはそれなりの高収入という意味で使用されている。

 

それに対して、「年収2000万円」という切り口の使用頻度は大きく下がる。

何故なら、稀少性が年収1000万円と比べて、グッと上がってしまうからだ。

 

反対に、年収2000万円というのはかなりの価値があり、達成するのは

容易ではない。

また、サラリーマンの場合は、給与所得者であっても「確定申告」が

必須となる。この点、国も年収2000万円以上というのはそれなりの

富裕層と考えているということであろう。

 

自営業の場合も、実質年収が2000万円位を超えてくると、株式会社化

した方が有利になると言われている。

自営業者にとっても、節目となるのが実質年収2000万円のラインだ。

2. 年収2000万円でフェラーリランボルギーニは買えるか?

サラリーマンでも、自営業者でも、かなりの高収入と言えるはずの

年収2000万円だが、それでは憧れのフェラーリランボルギーニ

購入可能であろうか?

 

結論的には、残念ながら難しいと言わざるを得ない。

もちろん、他を切り詰めたりするれば物理的に買えないことは無いかも

知れないが、到底おすすめできない、バランスを欠いた暮らしぶりに

なってしまう。

(新車で購入する場合の話。かなりの年式の中古を買うのであれば別である。)

 

フェラーリの場合であれば、年収4000万円位は欲しいところだ。

blacksonia.hatenablog.com

 

また、ランボルギーニについては、フェラーリよりも若干年収が低くても

購入できそうであるが、それでも、年収3000万円は欲しいところだ。 

blacksonia.hatenablog.com

3. 年収2000万円の人におすすめのクルマは?

フェラーリやランボは厳しくても、年収1000万円くらいだと手を

出しずらく、年収2000万円の人におすすめのクルマはこのあたりであろうか。

①ベンツのAMG

一番のおススメはこれである。

何故なら、「ベンツ」というメジャーな知名度と、「AMG」という

個性の両方を備えていて、かつ、実用性も高いクルマだからである。

 

今更、普通のベンツのEクラスとかCLSあたりだと面白みもインパクトも

欠けるかも知れないが、「AMG」というとかなり個性的である。

 

昔は、2000万円~3000万円くらいしていて、フェラーリやランボと

並ぶ位のイメージであったが、いまではCクラスベースだと

諸経費込みで1000万円強で購入可能である。

 

しかも、売れ筋はCクラスベースなので、実用性の高いこのサイズで

丁度良いのではないだろうか? 

blacksonia.hatenablog.com

②BMW5シリーズ

今更、BMW5シリーズかよ、という人もいるかも知れないが、

そこまでクルマばかりに力を入れたくないという人にはおススメだ。

 

また、AMGとかポルシェのような派手なクルマは好きではないという人も

いるだろう。

それでも、普通のベンツやアウディと比べると個性的だし、

マセラティあたりと比べると、遥かに実用性が高い。

 

リーマンショック前には、外資系証券会社の若手(20代!)の間で

流行っていたことからも、何となくBMW5シリーズというのは

知的な感じもする。

 

それに、価格的にも800万円台で購入でき、お買い得感がある。

(もっとも、下取り価格はそれほど魅力的ではないが) 

blacksonia.hatenablog.com

③ポルシェ ケイマン

いかにもスポーツカーを好み、飛ばしたい人にはおススメのクルマが

これである。

 

本当は、実用性が高く、下取り価格も極めて高い、カレラを

買えればいいのだが、新車のカレラだと込々で1500万円位になってしまう。

 

やはり、年収の半分位までを購入価格としたいので、カレラは

若干予算オーバーという感じである。 

blacksonia.hatenablog.com

 

もっとも、ケイマンは十分に魅力的だ。

性能的には、完全にスポーツカーであるし、故障もしない。

見た目の個性、インパクトも十分にある。

 

今は何でもかんでも大型化している中、都内では運転しにくく

なっているが、ケイマンは小型であり、都心で利用するのにも便利

である。

 

価格も、諸経費込みで850万円程度であり、下取り価格もそこそこで

あることを踏まえると経済性もある。

 

但し、最大の問題は、2シーターであることだ。

1人暮らしならまだいいかも知れないが、2人だと、旅行に行く場合には

荷物をボンネット下に格納しなければならず、1台だけの所有を

前提とすると少々不便である。

最後に

年収2000万円というと、それなりに成功した者の証であって、

かなりの高級車を購入可能である。

 

とはいえ、フェラーリランボルギーニになると少し手が届かない。

 

将来はフェラーリランボルギーニを意識して、その間は、上記の

AMG、BMW5シリーズ、ポルシェケイマンあたりに余裕をもって

乗っていて、年収4000~5000万円を目指せばいいのではないだろうか。